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◆ポートオーリンズの雨に打たれながら

第8回「オンステージの裏側にある『努力』」

〜バックステージ・サファリ体験記

ということで最終日。今日はお昼まではディズニー・アニマルキングダムにて「バックステージ・サファリ」ツアーに参加、その後いったんホテルに戻り休憩した後夕方からMGMでスターウォーズ・ウィークエンドを見てファンタズミック見てダウンタウン・ディズニーのカウントダウン体験してそのまま寝ずに帰国の途に、と考えていましたが聞いてアロエリーナーってことになり。鬱。


特別企画・キャラクター特集。アニマルといえばクマ。


アニマルといえばネズミ。


この直後、「おっはー」とゼスチャー。・・・デールはそんなことしません。

■誰もいないステーションで

朝8:45に、コンサベーションステーション行きの列車駅前で集合と言うことで、その場所に行ったらなんと前々日のインサイド・アニメーションでもお会いした車いすの夫婦の方と出会う。「ハァイ!」と言ってみたり。んでまだオープンしていない?コンサベーションステーションへ移動。そのときにまず聞かれたのが「ここ5日以内に、放牧された馬や牛にさわったか」ということ。口蹄疫対策。


ハランベ。

ちなみにこの駅でケニアから2ヶ月前にここに来たというキャストの方と、以前ケニアに行ったといううちの同居人が会話してた。
「前、ケニアに行ったんです」
「おおー、どこに泊まったんですか」
「xxxというところです」
「おー、知ってる知ってる。サファリとか行きました?」
「ナイトサファリに行きました」
「ガイドは誰?」
「XXXXって人だったと思いますが・・・」
「おお、知ってる知ってる」
みなさん、ケニアの方はうそつきです(笑)。ハクナ・マタタを体感した一瞬。

■なぜ写真を撮ってはいけないの?

ガイドの方(うわあ、名前失念した)の自己紹介のあと、早速横道からバックステージへ。そのときガイドさんからいくつかの注意が。「今から私たちはバックステージに入ります。ここから先は写真撮影、ビデオ撮影は禁止です」と。すると参加者の一人が「なぜ?なぜ撮影してはいけないの?それが楽しみだったのに」と一言。お、おもしろい展開だ。
するとガイドさんは「ディズニーのテーマパークはゲストの方の目の届くところは全てショーなんです。我々はそこを『オンステージ』と呼んでます。オンステージでは、全てのものに魔法がかかってなくてはならない。その維持にとても注力しているんです。だけど、これから私たちが進むバックステージには魔法がかかっていない。だから、そんなところを撮影してほしくないんです」と。皆がなるほど・・・と思ったいいタイミングで「・・・と言えと言われてます」とガイドさん。一気に和む雰囲気。さすが元先生。

■サファリの驚くべき構造

今回ツアーで回る場所というのはそのほとんどが「キリマンジャロ・サファリ」のバックステージ。このアトラクション(ってのもしっくりこないけど)「キリマンジャロ・サファリ」はそれ一つでマジック・キングダムの広さをしのぐというディズニーのテーマパーク最大の規模。初めて見たときは動物たちが優雅に暮らしているんだなあ、という印象だったのですが、ここで驚くべきことがわかりました。

「君たちはもうキリマンジャロ・サファリを体験したかい?まあこれが終わった後にでも行くといいんだけど、実は動物たちはあそこでずっと暮らしているわけではないんだ。」

え?どういうこと?

「動物たちはパークがクローズすると、ちゃんとバックステージに戻ることを憶えていて、笛を鳴らすとみんなここに帰ってくる」

というんです。なんでも、キリマンジャロ・サファリにはオンステージからは見えない柵が三重に張られており、動物たちが外に出られないようにしているとともに外敵からも守っているそうで、その外にはそれぞれの動物たちの宿舎が用意されているんだそうです。またその中も純粋な自然ではなく、たとえばライオンのいる岩にはこれまたオンステージからは見えないようにクーラーとかが設置されているため、ライオンはあの場所から離れないようになっているそうで。つまりあのサファリは実は完全に作り物の、コントロールされた自然だったんです。私はこれにはマジで感心しました。オンステージにいるだけでは全く気づかないで「すごく自然だ!」と思ってましたから、その裏にある仕組みがこんなにも考えられていたとは驚きでした。

■サイとご対面

そして最初に着いたのは、最近子供が生まれたサイの宿舎。ちょうどコンサベーションステーション行きの列車の車中から見える場所です。当然パークがオープンしてるんでほとんどはオンステージに行ってますが一頭だけ残ってました。そしてサイ担当のキャスト(飼育員)の方から、このサイの家族の紹介があって、さらに一言。

「今、サイたちはその角をねらったハンターから執拗な攻撃を受けています。だから今日このツアーに参加してくれた方たちにお願いがあります。もしサイの角を加工した製品が売られていても、絶対に買わないでください。お願いします。」

この辺の話を聞いていて、しばしディズニーのパークにいることを忘れました。彼女らは本当にここにいる動物たちを愛していました。それがにじみ出てくるようなお話でした。そこにちょっと感動。そしたらサイのほうで歓声が。なんとサイの歯が生え替わったそうです。見せてもらいましたがでかいでかい。雰囲気は終始和やかでとてもよかったです。

■ゾウはいかにしてコミュニケーションしているのか?

続いて隣のゾウの飼育室へ。さすがにゾウだけあって部屋も広いです。ここでは全てのゾウがオンステージに出ていたのでオリしかなかったですが、ここでも興味深い話が。
ガイドさんが妙な機械を首から提げて登場。「これ、なんだかわかる?実はこれがゾウのコミュニケーションを調べる大事な道具なんだ。」と。なんでも、ゾウというのは人間の聞こえない声で会話をしているらしく、その声を録音する機械なんだそうです。ゾウ担当のキャストは皆これをつけて仕事をしていて、それと同時にビデオをとって、ある波長の音波が発信されたときにどのような行動をするかによってゾウが何を話しているのかを研究しているそうです。この研究成果は学会でも発表され、高く評価されたとのこと。そして本物の象牙と木の実みたいなのをみせていただき、「ゾウもこの象牙目当てのハンターにより、絶滅の危機にある。だから絶対に象牙製品は買ってはいけない。今はこの木の実を削ると、象牙そっくりなものができる。だから象牙目当てにゾウを殺すなんてナンセンスだ」というようなことをお話しされました。

■動物たちの人生を少しでも豊かにする努力

で、次は動物たちのご飯を作る厨房へ。そこにはそれぞれの動物たちの栄養バランスを考えた、一週間分のメニューと調理方法が書かれたレシピが大量にありました。おもしろいのが、たとえば草食動物だとワラとか毎日食べることになるんですけど、ちゃんと毎日「味を変えている」そうです。この辺は狭いところに閉じこめられた動物たちに、せめて食べるくらいは豊かにしてあげたい、ということだそうで、いくつもの味付け用のパウダーが棚に並んでいました。
また、目の前の調理師が説明してくれたんですが、「今、肉食動物向けのご飯を作ってるところさ。材料は・・・冷凍ネズミと・・・この冷凍ウサギ」と言って目の前に出されたのは四角く固まっている白ウサギさん(汗)。さらにタッパーいっぱいの小ネズミ(冷)。心臓弱い方は倒れます。で、ライオンたちに与える食事は、氷付けにしてちびちびとなめるように食べてもらうんだそうです。

■動物への教育・・・芸?とんでもない。

その後、コンサベーションステーション裏のレクチャー・ルームに。壁にはキャストたちの写真や、アニマル・キングダムから発表された論文の一部が一面に張られています。ちょうど動物たちの飼育をガラス越しに見られるんですが、そのガラスの内側になります。その部屋に入る前にガイドさんがドアの横に書かれた文字を示し「ここにオンステージと書いてあるところは、ここを通るとゲストのみなさんに見られるということを意味していて、ここから先はスマイルしないとダメなんだ」と一言。そう、ここから先は「魔法がかかって」いる場所。なんか私たちも緊張したり。中では病気になった動物たちのための薬や手術台がありました。
で、レクチャールームでは、アニマル・キングダムにて行われている動物への調教に関してのお話が。実はここにいる動物たちは全部調教されているんだそうです。「調教といったって、玉乗りとか火の輪をくぐらせるとかいうものではないんだ」とガイドさん。ここで行われている調教とは、たとえば体を洗うときに静かにするようにしてもらうとか、パークが閉園したときにちゃんと宿舎に戻るようにというもので、動物たちとキャストが共生していくための最低限のものなのだそうです。ですから白いボールを持ったキャストが動物に近づくと、ちゃんとそのボールを目指して歩いたりするんですね。その様子をビデオで見ましたがホント見事。ちゃんと信頼関係が築きあげられているのは感心しました。その後、このツアーの特典であるバックステージ・サファリ参加者限定ピンバッチと、キリマンジャロ・サファリのファストパスをいただき、ツアーは終了しました。

■感想

なんと言っても、ゲストの目の触れないバックステージで行われていた、目に見えない努力の大きさに驚きました。このツアーを見てからはアニマル・キングダムの考え方が変わりましたね。二年前に初めてここを訪れたときには単に「よくコントロールされているなあ」と思いましたが、それにはこんな努力があったというのが衝撃的でした。こんなの見せられたらオンステージ側でちょっと粗相されたくらいで怒っちゃいけないなあ、と感じたり。ディズニーのテーマパークを「どうせ子供だましでしょ?」と思っているような方にぜひ体験していただきたいツアー。お勧めです。


ダウンタウン・ディズニーのカウントダウンの様子。ボケボケ。


ハウス・オブ・ブルース前にあるこれは・・・!!

あ、ダウンタウンディズニーに関しては特に語るべき点なし。


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(Written by postmaster, 2001/05/26)

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