ここ最近のディズニー社政治的激動の背景にあったのはこれ(とReedy Creek/Don’t Say Gay問題)。
完全に追いかけ切れていなかった(記事化できていなかった)お話。ディズニーはアクティビストことトライアン・パートナーズを率いるネルソン・ペルツ氏との政治的戦争に終結を宣言しました。
LINK: Statement From The Walt Disney Company – The Walt Disney Company
これはいわゆるプロキシファイト(委任状争奪戦)で、アクティビスト(物言う株主)との戦いが2023年1月に勃発。ディズニーに対しプロキシファイトを仕掛けたペルツ氏は、「restore the magic」を掲げ、数カ月以内に行われる株主総会にてペルツ氏を取締役に起用するよう提案しました。
LINK: TRIAN NOMINATES NELSON PELTZ FOR ELECTION TO DISNEY BOARD
LINK: 物言う株主、ディズニーに改革迫る 「魔法取り戻せ」: 日本経済新聞
もちろんディズニーはこの仕掛けに大反論していました。日経(佐藤浩実記者)はずっとちゃんと報じていましたねえ。
LINK: ディズニー、物言う株主は「実績ない」 ペルツ氏に反論: 日本経済新聞
この流れがあっての、今回の四半期決算におけるリストラ策発表につながっていたわけです。
LINK: ディズニー、物言う株主に「防戦」 7000人削減・復配も: 日本経済新聞
四半期決算とリストラ発表後、ペルツ氏は2023年2月9日のCNBCインタビューに答え、このプロキシファイトに終了宣言を出します。これを受け、ディズニー側もステートメントをだし、本件は(ひとまず)終了となりました。問題はリストラの成否ではありますけれど。
LINK: 物言う株主、ディズニーとの委任状争奪戦「終了」発表: 日本経済新聞
LINK: ペルツ氏とディズニーとの委任状争奪戦が終了=米国株個別 – 2023年02月10日00:16|為替ニュース|みんかぶ FX/為替
Opinion: From the “D”post
一番興味深かったのはこの騒動の中に出てきた下記の話ですね。アイガー、こういう話をちゃんと出すべきと気に出していて非常に戦略がうまいと思いました。ファンはどう見るかをしっかり分かってしゃべってる感が強い。
アイガーは、ペルツを取締役会に参加させることにパルムッターが熱心だったこと、そして、その事実がアイガーとパルムッターの間に確執を生んだのかどうか質問され、MCUのファンにとって興味深い裏話を披露した。
「アイクとネルソンが一緒になって、ネルソンを取締役員にするよう取締役会を説得していたことが、会社の報告書に書かれています。2人の関係はかなり古くから続いていますからね。我が社は2009年にマーベルを買収し、私はアイクに、その後もマーベルの経営を続けるよう仕事を約束しました。永遠にという訳ではありません。
ですが、その後となる2015年、彼はマーベル・スタジオを運営していたケビン・ファイギを解雇するつもりだったんです。私はそれは間違いだと思い、そうならないように介入しました。ケヴィンは信じられないほど才能ある幹部で、マーベルの実績がそれを物語っています。ですから私は、マーベルの映画制作をアイクの傘下からアラン・ホーン傘下の映画スタジオへ移したのです」
https://jp.ign.com/ant-man-and-the-wasp-quantumania/65711/news/ceo2015