オリエンタルランド吉田社長、東京ディズニーリゾート年間パスポートについて言及。朝日新聞のインタビューにて年間パスポートプログラムの販売休止について触れ、現時点では方向性は固まっていないことを述べています。
人気だった年間パスポートはコロナ禍で販売休止が続く。吉田氏は「今の時点でやめたとかもうやらないということはない」とし、方向性は固まっていないという。
LINK: 東京ディズニーリゾート、入園者抑える戦略へ 「体験価値上がった」:朝日新聞デジタル

LINK: 【公式】年間パスポートは販売しないのですか?|パークチケット|よくあるご質問|東京ディズニーリゾート
同時期にメディアのインタビューに多く答えているようで、日経新聞ではチケット値上げに関しても言及しています。
追記
東洋経済でもインタビューが掲載されており、年間パスポートについて触れられています。
――年間パスポートの復活はありますか? 来園頻度が高い年パス保持者が増えると、満足度を重視し滞在型リゾートを目指す戦略と相反する部分もありそうです。
現時点で未定としか申し上げられない。
年パスを持つゲストは本当にディズニー、東京ディズニーリゾートを愛してくださる方ですので。難しいところだが、まだ何も決まっていない。
Opinion: From the “D”post
社長が行う情報発信としては限界ギリギリの表現という印象です。というか記者がよくそこに言及したなという印象。全体としての論調は年間入園数を抑える戦略を語っているので、そこで同時に年間入園者数を押し上げる施策に関して明確に回答することはないはずで、まあこういう表現になるよねえ。
個人的な印象としては、コロナが本当に落ち着いて年間入園者数を再び上向きにさせるという転換があったときに初めて、みんなが望む形での“年間パスポート再開”だと思っています(まあ事前予約のレギュレーションがめちゃくちゃ厳しいものを年間パスポートだとして“再開”する可能性も高いですけれど)。
なお、現時点においてはカリフォルニア ディズニーランド・リゾートは『Currently Unavailable』&係争中、フロリダ ウォルト・ディズニー・ワールド・リゾートはフロリダ在住者向けを除いて『Currently Unavailable』です。キャパシティ上限の影響を受けていないその他のパークは年間パスポートを運用中。
あと、ユニバーサル・スタジオ・ジャパン運営との違いがかなり出てきたと思います。USJは同じことをしようとしても、安価な年間パスポートが存在する以上、1dayチケットを値上げすればするほど年間パスポート利用者が増えるはず。結果として1人当たりの売上高はさほど上がらないという、これまで東京ディズニーリゾートが苦しんできた状況になります(おそらくサンリオピューロランドも似たようなかんじ)。なので、ユニバーサル・スタジオ・ジャパンは付加価値としてのユニバーサル・エクスプレス・パスに注力してるのかな、とか。ピューロは特別チケットのショー、そしてVRに力入れててこちらも進化が興味深いです。
そしてユニバーサル・スタジオ・ジャパンが厳しいのは、今後年間パスポートをなくす理由を付けづらいこと。やはりあのタイミングで東京ディズニーリゾートの年間パスポートを全廃したのはかなり英断であったと、個人的には思っています。結局あのとき現金で払い戻しをしても財務的にはほぼ無傷だったわけですし。