予想をはるかに超える内容——『東京ディズニーランドガイドブック with 風間俊介』を読んだ

こんなの出されたらねえ、困るんですよ!素晴らしい。

講談社より『東京ディズニーランドガイドブック with 風間俊介』が発売されました。Twitterなどの報告によると発売前から重版が決定していたほどの人気で、さすがは風間さん、といったところでしょうか。今回、編集部より見本誌をお送りいただきまして、ざっと拝見させていただきました。

「く〜、くやしい」

ブレイクする前の中川翔子さんがちゆ12歳で取り上げられたとき、プリキュアを見てブログに「しかしプリキュア、王道すぎる魔女っこもの、くやしい~ツボでござる」と書いたことに触れられていたのが今も忘れられません。そうなんです。「面白く感じるとなぜか悔しがるのは、オタクにありがちな習性」なのです。

LINK: バーチャルネットアイドル・ちゆ12歳 – トップページは tiyu.to です

この本を私が評価するとなると、どうしてもこの感情が出てきてしまいそうになります。多分、マニア属性のある人が見たらだいたいそう思うのではないでしょうか(ない)。

しかしよくできています。いま、東京ディズニーランドというのはなかなか簡単にいくことができない場所になってしまいました。コロナ前ならばガイドブックよりも実体験しに行こう!と簡単にいえたかもしれませんが、今はそうではありません。パークになかなか行けないだけに、次に行ったときに何をしようかと、多分多くの人がいろいろなことを調べてから向かうと思うんですよね。

その時、やはり本というメディアは強いです。そんなことを以前、ディズニーファン編集部による下記ガイドで思いました。

ガイドブックは基本的に、客観的な内容が求められると思っています。ブログ、YouTube動画などはどれも主観的で(客観的なショー動画のみとかはだいたい権利を侵害している)、その意味では上記のようなフラットなガイドブックが、実際にパークに行くときには重宝されるはずです。

しかし、まだコロナの影響がある以上、なかなか行けないとなると、次に行ったときのためにある程度主観的な意見も入ったガイドが欲しくなるかも、とは思います。そうなると、どれを選ぶべきか悩ましいんですよね。おそらくそこにフィットしたのが、オリエンタルランドもディズニーも関与していない、いわゆる野良ガイド本なのではないかと思います。

が、その時代は『風間本』で終焉を迎えてしまったと思いました。今回のガイド本は、風間俊介さん監修による、かなり幅広い紹介が含まれるものです。普通ならば8分の1ページくらいでしか紹介されないであろうものが、まるまる1ページの紹介がされているなどを見ると、ああ、確かにこれは本人の監修が入ってるわ……と思います。

その意味では、(真の)ディズニーマニア以上にいるであろう風間俊介さんファン向けのものというよりも、そこをフックとしてこれまでにないガイド本を作ってやろう、という意図を感じたりもしました。

編集部の力

今回の本は、あくまで「風間俊介さんが特別編集」という立ち位置で入っていることに注目しています。執筆ではありません。そこには、講談社の編集部の力が大きく存在していることにも目を向けたいと思います。

普段と情報の出方が違っていることからも分かるように、今回の編集は海外キャラクター出版部が対応しています(ディズニーファン編集部とは別組織の、絵本などを担当している部署)。これだけの量を風間俊介さん本人がすべて執筆する時間はないと考えると、相当の部分、編集部が支えていたと想像しています。重要なのは、風間俊介さんが方向性を決めた上で、編集部がそれをまとめ、おそらくは裏取り部分をしっかり関連各社に取っていたのではないかという点です。

dpost.jpを含むブログ、YouTubeなどは、基本的には執筆者が得た情報を元にまとめています。しかし書籍については、通常は編集者と二人三脚で、執筆、編集を分け、複数の目で事実を確認しながら作業が進められます。私も講談社さんとはディズニーファン短期連載でご一緒いたしましたが、ちゃんとディズニーファン編集部の知見と組み合わせ、間違いがないことを確認しつつ進めていました。これこそが、本ガイドの最も重要なポイントです。

風間俊介さんの知見と、ディズニーとつながりの深い編集部のとの組み合わせ。主観が含まれるガイド本でこの組み合わせが来ると、これを超えるにはかなり大変なのではないでしょうか。その意味で「風間俊介さんのファンではない」という方にも十分お勧めできる内容です。

「風間本を読んでパークに行こう!」という方にお願いしたいこと

それだけに、1つ懸念していることもあります。それは、このガイドブックに書かれた、風間俊介さんが見つけたさまざまなことを「確認しに行くだけ」の入園はしてほしくないなあ、ということです。多分本人もそれは望んでいないはず。スタンプラリーのようにこのガイドブックを使うと、その他の魅力ある「あなたしか見つけられなかった何か」を見逃してしまう可能性があります。

だからこそ、このガイド本の冒頭には、風間俊介さんへのインタビューで、なぜ彼がディズニーのテーマパークにひかれていったかという原点が語られているのではないかと思います。この本の読み方はパークにあるものを取り上げ、答え合わせをしに行こうというものではありません。「風間俊介さんがなぜ風間俊介さんになったのか、なぜこのガイドブックを書きたくなったのか」という、その原動力がどこにあるのかを読むものだと、私は感じました。

実際にパークに行ったら、風間俊介さんが感じ取ったものとは違うものを感じたりするかもしれません。そのためには、実はこの本以外にも、ウォルト・ディズニーがどのようにしてパークを作るに至ったかなどや、ディズニー作品の素晴らしさ、さらにはアメリカの歴史を始め世界史にまで踏み込まなければならないかもしれません。行きすぎると下記記事後半のように陰謀論めいたことを言い始めるのでほどほどに(苦笑)。

ディズニーの入り口にも

しかし、いまはいい時代になりました。DVDを買いまくらなくても、ほとんどの作品はディズニープラスで見ることができます。さらには上質なドキュメンタリーも。ディズニーマニアになりたい!という人は時間がすべて解決します。あと月980円が。

ということで、もし東京ディズニーランドのガイドブックを読みたいという方が周りにいたら、いまならこの風間本、もしくは最近出た『東京ディズニーリゾート アトラクションガイドブック2022』、もしくは『東京ディズニーリゾート トリビアガイドブック』がお勧めです。あんまりパークに行かない人も、これを見ると行きたくなる——東京ディズニーリゾートのガイド本はコロナを経て、ちょっと立ち位置が変わったのかもなあ、と思いました。東京ディズニーシー版ガイドブック、お待ちしております。

ちなみに現在、講談社がキャンペーンをやっています。こちらもあわせてどうぞ。

LINK: 東京ディズニーリゾート®のパークチケット(ペア)などが合計252名に当たる! 講談社のブックキャンペーンを開催中。電子版も対象!|株式会社講談社のプレスリリース

この記事は「講談社海外キャラクター出版部」の取材協力(献本)にて公開しています。
物品、サービス、取材渡航費等の提供:あり/金銭の提供:なし

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