ディズニーを否定し、大肯定する——『ジャングル・クルーズ』を見たぜ!

ネタばれは極力なしですが、予告以上の事前情報を入れずに見たいという方はまず見に行ってください。

Finally, The Jungle Cruise has come back to Theater!

まずひと言いっておきましょう。この作品、四の五の言わずに「見るべし」としかいいようがありません。考察?伏線?リアリティ?そんなもの入ります?あのドウェイン・ジョンソンとエミリーブラントが、ディズニーの歴史的アトラクションをベースとした冒険活劇に出ているんです。それ以上の説明は不要です。マジで私、心の底から楽しみましたよこの作品を。

超弩級といっていいスーパーなプレミアも開催し、この内容の映画はいま、まさに映画館と我々が求めていたものと言えるでしょう。とうとうハリウッドが世界に帰ってきた——そんな印象を持つ映画です。

主演の二人の仲の良さはもうさまざまな映像からにじみ出してきていて、もうちょっとだけでもヴィン・ディーゼルに分けてやれよと思うほど。アトラクションファンならば冒頭のシーンだけで大満足。そして各種ディズニー作品のファンも、びっくりするほど重要な要素がちりばめられており、大満足できることはまちがいありません。そして何より魅力的な主人公。もうこんな記事読まなくてもよくない?いますぐチケット確保してくださいよ。

Finally, “The Disney” has come back to Home!

さて、「ディズニー作品」という視点でちょこっと。あまり長くならないようにしたい。

これまで、ディズニーはアトラクションの映画化のみならず、超クラシック作品も現代風にアレンジし、再度スクリーンに再現を行いつつあります。本作もディズニーランドのオープン時からある(さらに言えばあのウォルト・ディズニー肝いりの)アトラクションを映画化したわけです。これまでのパターンで言えば、アトラクションの要素をちりばめておけばファンは満足するよね的なサービスがありました。もちろん、本作においてもそれは予告でも表現されており、ジャングルクルーズで重要なスキッパーの名台詞やジョークがしっかり含まれています。

そもそも、実写版『シンデレラ』『美女と野獣』『アラジン』をはじめ、アニメ実写化プロジェクトはそれなりに古くなってしまったもとの作品を、現代的にアップデートするということが大きな目的でありました。それ以前の話をすると、もはや30年以上前のリトル・マーメイドや美女と野獣のあたりから、待つだけのプリンセスではない、新たなディズニープリンセス像を作り上げてきているのが、いまのディズニーの置かれている状況です。正直、そうせざるを得なかったともいえるでしょう。

例えば白雪姫や眠れる森の美女など、いまの世論を考えたらアレをこのまま再現することは、多くの反発を生むに違いないでしょう。でも、旧来型ディズニープリンセスのお話というのはすべてが否定されるべきものなのでしょうか。旧来型ディズニープリンセスが否定されているのではなく、性別をステレオタイプ化して表現することが問題であるはずです。となると、旧来型ディズニープリンセスのストーリー、つまり「ディズニーが最も得意としてきたストーリー」にも、大きな意味があるはずなのです。

本作は制作の遅れがCOVID-19に引っかかってしまったことで、当初の予定から大きく遅れてのスタートとなりました。2018年8月、収録がスタートした最初のタイミングで登場した映像にて、ドウェイン・ジョンソンは大変気になる言葉を発しています。

本作は、間違いなく「ラブストーリー」でした。しかも、まさにディズニーが得意としていたストーリーを真っ向から否定し、真っ向から大肯定するという、すさまじいヒネリが加えられていました。これ、映画観た直後だと勢いに隠れてしまうかもしれませんが、よくよく考えるとものすごいことだと思うんですよ。ロック様の名言を借りれば、「ついにディズニー様が、故郷に帰ってきたぞ!」です。最高オブ最高。これで8兆点が出ました。これはもはや、最新のプリンス&プリンセスです(しかも伝統的なKiss the Girlな物語!)。大スクリーンで妙技を味わいな!

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