“If you can dream it, you can do it.”はウォルトの名言ではない

ひとまず事実と考察を。

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ウォルトの名言とされるものは数あれど、いろいろな意味で有名なのは“If you can dream it, you can do it.”なのかと思います。この言葉をアレンジしたものは東京ディズニーランド、ワールドバザールのウインドウにもウォルトの名前とともに掲出されており、多くの人がこれを引用しています。

“If it can be imagined, it can be created.”

が、この言葉、有名なのは「ウォルトの言葉ではない」ということが理由だったりします。以前もDisney Animation Research Libraryがこの言葉の由来に関して、ウォルトの言葉ではないという点に関して度々述べています。

“Despite its frequent publication, that is not a Walt Disney quote. We checked with Imagineer Tom Fitzgerald for the definitive answer: ‘I am very familiar with that line because I wrote it! It was written specifically for the Horizons attraction at EPCOT and used in numerous ways, from dialogue in the ride to graphics. I find it amusing that the Science of Imagineering DVD series attributes it to Walt Disney, but I guess I should be flattered.’”

https://www.facebook.com/DisneyARL/posts/10157484551016131

LINK: ARL: Animation Research Library – 投稿 | Facebook

ということで、まずは“If we can dream it, we can do it.”という言葉、エプコットにかつて存在したアトラクション『Horizons』、1983年からあるキーメッセージとして、アトラクションのアンロードエリアに記されていたのが元であり、このアトラクションを作ったイマジニア、トム・フィッツジェラルドが“If we can dream it, we can do it.”という言葉を書いた、というのがディズニーの見解です。エプコットは東京ディズニーランドとほぼ同期のパークであり、この言葉が東京ディズニーランドでも転用された、と考えると自然かと思います。

さらにその元がある?

……というのが、2017年ごろにまとめた内容でした。

これに関して、あらたな情報が。このテキストはHorizonsのスポンサー企業だったGeneral Electric(GE)のリクルートで使われたメッセージで、GEのコピーライターだったSheralyn Silversteinが、1981年に私が書いたという投稿を行っています。これこそが“If you can dream it, you can do it.”で、これを元にHorizonsのコピーが作られた可能性があります。

実際はさらにその前に存在?

ただし、さらにその前にWilliam Arthur Ward(1921-1994)が「If you can imagine it, you can achieve it; if you can dream it, you can become it.」と残していたり、ジュール・ベルヌの手紙にも同様の言葉が含まれているという指摘があります。

LINK: William Arthur Ward Quotes

LINK: 「If you can dream it, You can do it.」はウォルトの言葉なのか? – Togetter

Opinion: From the “D”post

私自身も10年ちょい前まではウォルトの言葉だと思い込んでいましたし、それ以降はトム・フィッツジェラルドの作った言葉だと思っていました。そこに今回の情報……。ちょっと前にいわゆるネットミーム私が作ったというTwitter投稿を調べていたら全く違う人が作った言葉だったという話があって、もはや当事者の発言すら信用できない可能性がある、という状況です。

そのため、今回の言葉の厳密な作成者はもう分からないというのが私の結論ではあるものの、少なくともウォルトの発言ではないということは、Disney ARLの調査でディズニー的な結論が出ている、ということは間違いないと思います。(この調査の時点でGEがもともと使っていたコピーであることが判明していないというのも非常に気になる事実)。そもそも、“If you can…”と“If we can…”ってかなりニュアンスが違うのと、あの名曲『There’s A Great Big Beautiful Tomorrow』の歌詞と照らし合わせると、If we can…の発明も評価すべきポイントだと、個人的には思っています。

この「ウォルト言ってない」問題は結構いろんなところで問題になっていて、以前ウォルト・ディズニー・ワールドで見た工事壁(通称:プログレスウォール)にウォルトの名言が並んでいたのですが、その一部にウォルト・ディズニーの署名がない(ウォルトの言葉ではない)ものが含まれていて、なかなか興味深いものがありました。ディズニー側でも精査が行われていることが読み取れます。

ディズニー三大間違ったトリビアとして「野獣→アダム」「マイアミ→舞浜」「If you can dream it, you can do it.はウォルトの名言」が挙げられるのはあまりにも有名な話ですが、とりあえずはyouではなくweのバージョンについては、「If we can dream it, we can do it.はホライズンのメッセージとしてトム・フィッツジェラルドが書いた言葉であり、If you can dream it, you can do it.を含めウォルトが発した言葉ではない」と覚えておくといいと思います。そして起源に関しては諸説ある、ということになるかと思いますが、私もこの考えがはるか昔からあり、GEやイマジニアたちがそれに同調したというこの意見に同意です。

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