【Disney Investor Day 2020】Disney+の加入者は8680万人、新たに大人向けStarブランドを世界で展開 コンテンツ制作の投資も4倍強へ

Disney Investor Day 2020に関する総論記事です。各スタジオの新情報は別記事にて。

LINK: Disney Investor Day 2020 – The Walt Disney Company

LINK: The Walt Disney Company Surpasses 137 Million Paid Subscriptions across its Direct-to-Consumer Services, Shattering Previous Guidance; Increases Paid Subscriptions Target to 300–350 million by 2024 – The Walt Disney Company

2020年12月10日、ウォルト・ディズニー・カンパニーはDisney Investor Day 2020をオンラインで開催しました。上記リンクにストリーミングされた動画コンテンツがアーカイブされています。

このイベントは投資家に向け、ウォルト・ディズニー・カンパニーが今後どのような方向へ向かっていくのかを明らかにするもので、ボブ・チェイペックCEO、ボブ・アイガー会長、そして各スタジオのトップが未来を語るというものでした。COVID-19の影響を色濃く受けるエンターテイメント業界において、特にメディアビジネスは岐路に立たされており、劇場公開ができない状況でいかに収益を上げていくかは注目の的です。そしてディズニーはこれまで通り、良質なストーリーを提供していくということをかなり強くアピールしました。

このセッションの中で、Direct to Consumer部門が100を超えるタイトルをコンシューマーに届けることを発表。その数は本当にびっくりします。ルーカス、ナショナルジオグラフィック、テレビジョンディズニースタジオアニメーションピクサーマーベルがそれぞれ新たなタイトルを発表しています。詳細は各個別記事で。

「日本は限定ローンチ」であることに再び言及

ディズニーはDisney+をはじめコンテンツに対する投資を、2020年の20億ドルから2024年には80〜90億ドルに増やすことを発表しました。

また、2020年12月2日時点でのDisney+会員数は8680万契約と発表されています。

また、コンテンツの拡充を受け、2021年3月にアメリカにおける月額費用を、現在の6.99ドルから1ドル値上げし、7.99ドルとすることも発表しました。

これを受け、国内でもさまざまな記事が公開されています。特に日経や東洋経済が指摘するような、劇場公開型ビジネスの転換期に来ていることと今回の発表を組み合わせてみると興味深いです(特にHBO Maxとワーナーにおける2021年公開作品をすべて公開同時配信するという施策との対比)。

LINK: Disney+が今後数年以内にスター・ウォーズシリーズ10作品とマーベル・シリーズ10作品の独占配信を発表 | TechCrunch Japan

LINK: ディズニー動画配信、カギは「毎日視聴」 ネトフリ追う: 日本経済新聞

LINK: アメリカの映画館「倒産続出」は避けられない訳 | 映画・音楽 | 東洋経済オンライン | 経済ニュースの新基準

これを受け、ウォルト・ディズニーの株価は急上昇しています。つまり投資家向けの説明は(短期的には)大成功だったとみるしかありません。

興味深い点としては、Direct to Consumer部門のレベッカ・キャンベルが冒頭、以前CFOがコメントしていた日本におけるローンチが限定的であることをここでも言及していたことです。

R18+作品の受け皿として『Star』ブランドを世界で導入

一部で話題になっていた件に関して。Disney+は家族をターゲットにしていることもあり、基本的にはレーティングに非常に厳しいとされています。そのため、R18以上の作品(20世紀スタジオ側マーベル作品の『Logan』『Deadpool』『Legion』など)をそのまま取り込むことはできません。

これに対し、今回の発表の中で『Star』ブランドをDisney+内に取り込み、チャネルの一つとして表示することを発表しました。これはリージョンごとのローカルコンテンツを含むタイトルを提供するパネルとして実装され、ヨーロッパ圏(2021年2月23日)で先行して実施。2021年末には日本を含む他のリージョンでも追加されます。ペアレンタルコントロール機能があるので、これによって18歳以下を守ることが可能です。なお一部のリージョンでは独立した1つのサービス『Star Plus』として提供されます。

このStarにて配信されるコンテンツの例として『猿の惑星シリーズ』『キングスマン:ゴールデン・サークル』『シェイプ・オブ・ウォーター』『ダイ・ハード』『エイリアン』などが取り上げられていました。

Opinion:From the “D” post

今回の施策に関しての背景は下記記事とボブ・アイガー本を読むと理解が深まるはずです。しかし会長の影響力強いね。ボブ・チェイペックCEOの影が薄い。

やはり気になるのは日本の展開なのですが、D2Cのトップが日本は限定的にローンチしたと発言していて、Starを日本では2021年末までには展開するという発言をしていることを考えると、2021年末段階にはさすがにグローバル基準のDisney+に完全ローンチするのではないかと考えています。

どうも日本版ディズニープラスはコンテンツソースだけは提供されていても、内部の仕組みは本国と同期が取れていないということがあり、以前ちょっとだけ話題になったマンダロリアンの編集ミス(スタッフが見切れてしまっていた)が本国ではデジタル修正されたものの、日本版ではいまだ修正されていなかったり、チャドウィック・ボーズマンの誕生日にブラック・パンサーのマーベルロゴを刷新したというのも日本では適用されていませんでした。多分一度動画ソースを受け取るとアップデートしにくい/できないという日本の事情が見え隠れします。パネルの画像はすぐに本国仕様にできたのにね。

その他にもセットトップボックス対応を拡充するなど、着々とシステム面にも手を入れているのも停滞している日本のユーザーとしては気になっています。少なくともPlayStationは対応してほしいと思ってます。せっかくリモコンに専用ボタンもあるのにねえ。

しかしサブスクリプションビジネスを1ドル値上げするのにここまでのことが必要、と考えると、ディズニーのビジネスも大変だなあと……。

個別のスタジオに関する新情報はインデックスからどうぞ。

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