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東京ディズニーリゾート35周年「Happiest Celebration!」のデコレーションはどのようにして作られたのか

2019年3月25日、約1年間に渡って行われた、東京ディズニーリゾート35周年記念スペシャルイベント「Happiest Celebration!」が終了しました。さまざまな思い出がこの1年で作られ、そして新たな時代に向けてスタートを切った、記念すべきイベントだったと思います。個人的にも2番目に心に残った周年イベントです(15周年厨)。

さる2018年4月10日、実はプレス向けに今回のイベントに関するいくつかのセッションが開催されました。このセッションについては大変重要なポイントを聞くことができたものの、内容としては極度なネタばれを伴うというか、ゲストの想像を奪いかねないものだと思い、下記でほんの少しだけしか取り上げていません。

百聞は一見にしかず、百見は“一体験”にしかず 東京ディズニーリゾート35周年「Happiest Celebration!」レポートを寄稿しました

ということで、35周年が終了した今、そこで聞いたお話をやっと公開できるようになりました。パレードはしばらく続きますが、今回のスペシャルイベントで施されていた目に見えるものたちを、作り手がどのように考えて送り出していたかをほんの触りだけでも紹介しておきます。

デコレーションは“祝祭感”と“重厚感”を

デコレーションを担当した宮下光雄氏(左)と川辺和正氏(右)

まずは35周年のデコレーションについて。パークのデコレーションを総括していた宮下氏と川辺氏のお話メモを。

今回の35周年はご存じの通り、パレードなどでも「リボン」のモチーフを多用しています。キーコンセプトはリボンで、テーマは“祝祭感”を。そしてそこに、周年ということで“重厚感”もプラスしたとのこと。特に今回は、35周年は厳密には東京ディズニーランド側の節目なので、やはりこちらが重点的にデコレーションを施されることになりました。

東京ディズニーランドにおいては、パーク全体を“パーティー会場”ととらえ、パークに行くまでの玄関口としての「ゲート」、ゲストを迎える「パークエントランス」そしてお祝い会場としての「パーク」という3つのエリアに分けながらデザインが進められました。

パークエントランスは「レッドカーペットを引いている最中」

まずはパークエントランス。通常はミッキー花壇がある場所に、今回は大きなゲートを設置しました。ゲートの前にはミッキーたちがおり、ティンカーベルがゲートの上にいます。

パークエントランス部分、ゲートはまさにこれから開くところ(その裏の丸まったレッドカーペットにも注目)

このデコレーションですが、ミッキーたちが35周年のコスチュームに身をまとい、「いままさにゲストを迎える」という状態をイメージしています。その用意のためレッドカーペットを引いているのですが、裏側は丸まった状態になっているのはその瞬間であるため。ティンカーベルはピクシーダストで開く瞬間を示すかのようにキラキラと光り、レッドカーペットを含め、これがパークの中(パーティー会場)まで、この先がずっと続いていくことをイメージしています。

ワールドバザールのファサード、いましかできない「9本の柱」

さあ、エントランスを抜けていきました。ワールドバザールにあるファサードに関しては、左右のデコレーションの真ん中に東京ディズニーリゾートの周年イベントにおけるバナーをかけています。中央に行くに従い、35周年に近づくようになっており、9本の柱でぴったり数があったことからいましかできないデコレーションになりました。そして中央部分がまとめて「35周年」。各キャラクターのコスチュームにあわせ、その色からピックアップしたバナーが完成しました。これでゲストを迎える準備ができました。

ワールドバザール入口は各キャラクターのコスチュームから色が取られている

ワールドバザール入口の周年バナー

セレブレーションストリートに変化し「全方位型デコレーション」を

そしてワールドバザールは期間限定で「セレブレーションストリート」となり、35周年記念スペシャルイベントでもっとも多くの人を魅了したエリアになりました。中央にはセレブレーションタワーが設置され、屋根には流れるようなリボン、そして建物にはプロジェクションマッピングを施すなど、「全方位型デコレーション」を目指しました。

セレブレーションストリートには紙吹雪が舞う

そもそもデコレーションを企画したチームにとってもワールドバザールは特別な場所。その理由は2つあります。1つは東京ディズニーランドのオープニングセレモニーが行われた場所であること。言い換えると「ここから夢や魔法が出てくる」と。デコレーションを通じ、それらが途切れることなく、未来へつながっていくことをイメージし、それをバナーや音、光で表現しデザインをしています。そしてそれが、パーク中に行き渡るというストーリーを想定していました。

東京ディズニーリゾートにとっても、この場所は特別なのです。図らずも35周年当日も悪天候で、セレモニーはワールドバザール内で開催されました。

オープニングセレモニーの様子 (c)Disney

東京ディズニーリゾート35周年、雨の中「Happiest Celebration!」オープニングセレモニーを開催

もう1つの理由はワールドバザールの位置。パークの構成上、ワールドバザールを必ず通ることになります。そのため、特別な演出を一人でも多くのゲストに体験してもらえる場所が選ばれたということになります。

セレブレーションタワー台座には映画やキャラクターのモチーフを“35”個描く

そして中央には、セレブレーションタワーを作りました。ここには周年ごとのポーズで、コスチュームを着た、9つのミッキー像が設置されています。台座の部分にはこれまでのディズニー映画のモチーフを35個入れています。

デザイン上のポイントとしては、「夢の流れ」を表現するために、周囲にバナーを配置。フリッカーが埋め込まれており、キラキラと光る演出を加え「まるで夢が流れるかのように、パークの中に散っていくかのように」表現をしたとのこと。

夜は異なる顔を見せる

中央の「35周年モニュメント」の狙い

このモニュメントの役割もきっちり考えられて作られていて、それを知らずに撮ったこの写真もその「役割の狙い通り」になっていて驚きました

ハブ中央花壇には、今回の35周年ロゴでデザインされたモニュメントが設置されています。これはキャッスルを背景に、あおり気味で撮影すると、このロゴがきれいに収まるように大きさ、高さで作られています。これはいままでにないサイズでの“35”の文字で、それがお城と一緒に撮れるようにという思いで作られました。

ワールドバザール同様、この中央のモニュメントから夢や魔法が飛び出すというメッセージで作られており、それがパーク全体に広がるがごとく、各エリアにはミッキーが楽しむ様子をイメージした「ハピエストミッキースポット」が設置され、「ハピエストメモリーメーカー」を通じてメッセージを受け取れるようにしました。

なお、30周年のようにお城に直接デコレーションすることができなかった理由は、2018年夏からスタートするキャッスルプロジェクションショーが予定されていたため。今回のモニュメントのサイズを設置するために、1分かけて90度倒れるようにしています。それだけだとお城になにもデコレーションが無い状態になってしまうので、下部のスロープには35周年のバナーがデコレーションとして設置されたという経緯があるとのことです。

これらの意図もあり、なにも説明されてなくてもきっとあなたもモニュメントとお城を一緒に撮影したのではないでしょうか(私はこの説明を受ける前に狙い通りの上記の写真を撮っていた……)。

マーク・トウェイン号にデコレーションが施された理由

35周年でデコレーションが施されたアトラクションもありました。マーク・トウェイン号です。

35周年デコレーションが施されたマーク・トウェイン号

このマーク・トウェイン号にもデコレーションが行われた理由は、開園前に撮影されたポスターがこのマーク・トウェイン号を舞台にしたものだったことから、東京ディズニーランドを象徴するアトラクションをデコレーションすることで、今回の祝祭感、重厚感を出せるとしたことから。船内もいつもとは異なるデコレーション、BGMも変更しました。

東京ディズニーリゾート全体を飾る

今回はディズニーリゾートラインにもデコレーションで飾った「セレブレーション・ライナー」を運行したり、ディズニーホテルでも連動したデザインを行いました。キーモチーフは同様に、リゾート内のどこでも同じ感覚を味わえることを考え、設定しています。

セレブレーション・ライナー(外装イメージ) (c)Disney

それはパークに行くまでの玄関口としての「ゲート」にもあらわれています。舞浜駅から続くルートだけでなく、各駐車場の入口にも35周年バナーが張られ、東京ディズニーリゾートの中に入った瞬間、35周年の“祝祭”を感じられるようにしています。

リゾートの入口部分にもデコレーションが施されている

新パレード「ドリーミング・アップ!」の作り手の意図

こちらは改めて別記事で。まだやってますしね。いい35周年でした。

新パレード「ドリーミング・アップ!」はどのように作られたのか

From the “D” post

今回感じたのは、作り手自身が考えているストーリーですら、それは「ひとつの想像力の例」なのかもしれないということでした。私たちが感じた感想は誰のものでもなく、あなただけのもの。他人が考えたストーリーとあなたの考えが異なっていたとしても、それは「あなたが正解」なのかもしれません。

自分の感じた感想は、もっと大事にしなければならないと思います。特にこのSNS時代においては。

百聞は一見にしかず、百見は“一体験”にしかず 東京ディズニーリゾート35周年「Happiest Celebration!」レポートを寄稿しました
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