ディズニーランド・リゾート「第4のホテル」計画が無期延期、ディズニーとアナハイム市の確執深く(Update)

いやー、いろいろと動きました。

ほんの少し前のお話。2018年8月15日に各紙が報道したところによると、2017年10月に正式に発表された、ディズニーランド・リゾートにおける「第4のホテル」の計画が無期延期になったと、ディズニー、およびアナハイム市議会の資料などから明らかになりました。

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アナハイム市とディズニーとの契約において、新たにハイグレードなホテルを建設する代わりに、アナハイム市から2億6700万ドルの税制優遇を受けるということが決まっていました。しかし議会がそれを承認した後、ディズニー側が建設場所を変更したとして、その税制優遇を取り消すという意向を示したことから、税制優遇がなければ計画が進められないとし、ディズニー側はホテルの建設を無期延期としました。なお、場所はダウンタウン・ディズニー西端、ディズニーランドホテルとモノレールステーションの間にあるエリアでした。既にそのエリアに存在したアール・オブ・サンドイッチ、AMCシアター、レインフォレスト・カフェ、ESPN Zoneなどは閉店済みです。

もともとの建設予定地は、現在新規に駐車場を作っている場所で、2016年10月に正式発表された際にダウンタウン・ディズニー側(南側)に移動しています(Los Angeles Times記事参照)。その駐車場こそ、本来はディズニーランド・リゾートの1ブロック東に購入した土地に、「Eastern Gateway」とともに作られる予定だったもの。東側のハーバー・ブルバード沿いのホテルから大反対を受け、計画を変更せざるを得ないきっかけとなったものでした。

LINK: Disney promised a luxury hotel and Anaheim offered $267 million in tax breaks — but a growing feud has plans on hold

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他の記事でもこの話は取り上げられています。なお、アナハイム市から減税を受けているのはなにもディズニー社だけで無く、同タイミングに高級ホテル化する予定のアナベラホテルを擁するWincome Groupなど、他のホテル群も受けているものです。

LINK: Anaheim officials to Disney: Let’s talk about hotel subsidy – Orange County Register

そして8月22日は、これまでアナハイム市から受け取っていた各種税制優遇措置をすべて終了する旨の書簡を、アナハイム市長と市議会に送付したという報道がありました。

これにより、市との関係を(金銭的に)クリアにする意図があります。現在までディズニーは、2024年までに10億ドルを投資することを条件に、チケットにかかる税金を免除してもらっています。アナハイム市では11月6日にディズニーランド・リゾートの労働組合を含む、アナハイムに拠点を持つメディア大手に対する賃金改善に関する投票を控えており、その結果がディズニーランド・リゾートに影響しないよう、あらかじめ税制上の優遇を終了しておくということを選択した模様です。もちろん表向きは市議会との関係改善ですが(ここちょっと不安なので識者の皆さまのコメントください)。

LINK: Disney wants to end tax incentive deals with Anaheim in an attempt to improve relationship with city

LINK: Anaheim officially puts an end to tax breaks for Disneyland Resort

なお、もっともパーク視点で気になる話をOC Registerが。いま何も営業していないダウンタウン・ディズニー西端で日本人にも人気のあるあの「アール・オブ・サンドイッチ」が復活したりはしないの?ということに対し、ちゃんと問い合わせた結果が記事になっています。親会社のプラネット・ハリウッド(←知らなかった)によると、ノーコメントだった模様です。確かにいまだにダウンタウン・ディズニー店の求人情報が掲載されているあたりは興味深いですが。

LINK: Could the Earl of Sandwich be reopening in Downtown Disney? – Orange County Register

LINK: GothicRosie’s Disneyland Info Page – 投稿

From the “D” post

本件、小さなことでは全くなく、ジョン・ラセター氏退任の引き金となったとも取られかねない大事件だったりします。すっごい大まかな流れは下記の通り。本件もLA timesが発端なのはそういう流れがあるからではないかと。

ディズニーとアナハイムの癒着をLA Timesが記事化する

これを嫌気したディズニーが試写会からLA Timesを排除する

LA times激おこ。ここから新聞社VSハリウッドの構図へ

折しもハーヴェイ・ワインスタイン事件以降メディアがハリウッドのセクハラ疑惑と次々と取り上げていて、ちょうどそのタイミングでジョン・ラセター氏もターゲットにされた(と私は見ている)

ジョン・ラセター、半年間の休職を経て2018年末にディズニー/ピクサーを退任(update)

何にせよ、Star Wars: Galaxy’s Edge(2019年夏オープン予定)のニーズの高まりでホテルのキャパシティが心配になるところ。これが単に高級なホテル志向から、あっち側のホテル志向になったからという裏の事情があれば、それはそれで面白いのですが。

その地の名は「Black Spire Outpost」——Star Wars: Galaxy's Edge新情報多数発表
【D23 Expo 2017】2日目:新エリアは「Star Wars: Galaxy's Edge」へ、Pixar Pierやマーベルホテル登場、Paint the Night復活——パーク新要素多数発表
追記:2018年9月15日

なんと、本当にあの「アール・オブ・サンドイッチ」の復活が発表されました。これまでと同じ場所に復活します。

LINK: Coming Soon! Earl of Sandwich Returns for a Limited Time to Downtown Disney District at Disneyland Resort | Disney Parks Blog

LINK: The Earl of Sandwich is coming back to the Disneyland Resort – Orange County Register