シンガポールを母港に、ディズニー・クルーズラインがアジアに来る!(2023/03/30)

「Celebrate! Tokyo Disneyland」、2つのレギュラーショーがスタート ねとらぼにてレポートを公開しました/新ショーの感想をちょこっと

東京ディズニーリゾート

ちょっと前のお話。やっとかみ砕くことができるようになりました。

LINK: 東京ディズニーランド35周年の夏、とんでもないナイトショーがスタートした! (1/2) – ねとらぼ

まずは上記を。2018年7月9日に東京ディズニーリゾートにて新たにスタートする3つのショーのプレスプレビューが開催されました。本来ならば7月10日に開催の夏イベント関連も取材する予定だったのですが、事情によりプレスプレビューが中止となり、公演が一切無くなるという状況でした。ここだけの話ですがプレスプレビューがプレスに向けプレビュー中止になるとプレスプレビュー無くなるんだ!!と当たり前のことを感じました。スニークプレビューでもリハーサルでもないんだ……。

閑話休題。それでも今回、ナイトタイムスペクタキュラー「Celebrate! Tokyo Disneyland」、レギュラーショー「レッツ・パーティグラ!」および「ハロー!ニューヨーク」に関してねとらぼにてレポートしています。どのショーも正直「見れば分かる」という意味で、何の前情報がなくても100点満点で楽しめるショーです。むしろ事前の細かな情報は不要。ぜひ、いまの東京ディズニーリゾートが考える最善の手を、先入観なしで楽しんでください。まずはねとらぼの記事をどうぞ。

LINK: 東京ディズニーランド35周年の夏、とんでもないナイトショーがスタートした! (1/2) – ねとらぼ

以下、「Celebrate! Tokyo Disneyland」に関する余談

軽くネタばれるかもしれません。

Celebrate! Tokyo Disneyland

個人的な感想を述べると、まず最後にウォルト・ディズニーの「To all who come to this happy place, Welcome.」がなくてマイナス1点。トータルでプラス3億点ですので、2億9999万9999点でした。

公式「@Disneyland」、7月17日の記念日に実況ツイートを実施(ただし1955年の)(update)
「アスファルトにハイヒールがめり込んじゃったわ!」かな…。

このエンターテイメント、大変技巧的な上に世界のパークから見ても大きな意義のあるものだと感じました。海外パークエンターテイメントを一通り見たことのある人ならば、2つのショーがまず頭に浮かぶはず。それはディズニーランド50周年を記念し行われた「Remember…Dreams Come True」、そしてゲストが撮影した写真をショーに取り込み、ゲストジェネレーテッドコンテンツを目指したディズニーパークス初のプロジェクションマッピング活用ショー、「The Magic, the Memories and You!」です。

実は当初から、後者の「The Magic, the Memories and You!」で使われていたメインテーマ(Let the Memories Begin)が使われていたことから、始まるまではこのショーのアレンジバージョンが日本にやってくるのかも、と思っていました。

ショー「The Magic, the Memories and You!」は、大変メッセージ性の強いもので、当日ディズニーパーク内で作られた“思い出”を写真というかたちで使い、その写真をショー内でプロジェクションとして活用するというものでした。カリフォルニアではイッツ・ア・スモールワールド前で、そしてフロリダではシンデレラ城前での上演です。私もD23 Expo 2011開催中に初めてこのショーを観て、カリフォルニアのディズニーランドでは想像以上にこぢんまりとした扱いだったのを覚えています。

しかし、その内容はとんでもないもの。アメリカ人におけるディズニーランド観を如実に表している「We’re going to Disneyland!」という言葉をきっかけに、ディズニーランド(ウォルト・ディズニー・ワールド)の思い出の写真がいっぱい使われたシーンが、次々と流れてきます。もちろん、テーマパークのアトラクションやキャラクターに関するモチーフもあって、大変にぎやかですが、クライマックスになるとそれが一転、カラフルだった映像がグルグルと巻き戻り、モノクロになるのです。すると映し出されるのは1950年代、オープン直後にそこに存在したであろう、思い出の白黒写真たち。そして最後にもう1度メインテーマが流れ、ウォルト・ディズニーの「To all who came to this happy place, Welcome.」のあの一言でショーが締められるのです。

#これ、始まる前のアナウンスが本当に素晴らしいものでした。時間があったら書き取ります。

もうね、これ、ディズニーランドに対する最高の賛辞だと思うんですよ。同様のショーがマジック・キングダムでも開催されてはいたものの、これは間違いなく本家「ディズニーランド」で見るべきものでした。

個人的にはこのショーを超える(ショー部門の)ナイトエンターテイメントはもう出てこないと思ってます。いまもそう思ってます。それは背景として、本家ディズニーランドの50年を超える歴史を踏まえたものがあります。なので、このショーをそのまま、他国のパークに持っていくこともあるとは思っていたものの、「場所とひも付いた感動」までは移植ができないということも、純然たる事実として存在します。なので、もしこれが東京に来ていたとしたら、うれしさとさみしさが相反する感想になるだろうなあ、と思ってました。

ここまでぴたりとした“ローカライズ”は見たことがない

ところがです。フタを空けてみたら、シーンの3分の1くらいはこれまた心のベストテン第2位の「Remember…Dreams Come True」そのもので、本気でびっくりしたわけです。こちらのショーはディズニーランド50周年を記念したショーで、実はいまでもオフシーズンに再開されてたりするもの。こちらはディズニーランドの伝統的なアトラクションをベースとし、それを花火で、プロジェクションマッピングなしに再現しようという大変野心的なエンターテイメントです(再演版はプロジェクションマッピングも使用してます)。

言われてみれば、今回公演前にリリースなどで明らかになっていたシナリオを読めば、むしろこっちのコピーかもしれないというのは想像できたかもしれません。事実、スティッチのチキルームになっているのにオリジナル版の音楽だ!というのは、実際のところ本家ディズニーランドの音楽を再利用しているから当たり前といえば当たり前。むしろオリジナル版ではチキルームのあとにインディ・ジョーンズにつながるところがカットされてたり、本家ではデイビー・クロケットイメージなのがこちらではずっとビッグサンダーマウンテン&カントリーベアになってるあたりの変化は面白いです。

実際のところ、Remember…Dreams Come Trueもそのまま持ってくるだけでも素晴らしいのですが、そもそもこの元のショー自体、なぜかオープニングとクロージングがウォルト・ディズニー・ワールドの「Wishes」のコピーで、全くつながってない不完全ショーなんですよね。途中のディズニーランドオマージュの一連の流れはほぼ100億点なんですが、そのまま持ってこられてもなあ、と思っていました。

そして東京の「Celebrate! Tokyo Disneyland」。やっと本題です。個人的には21世紀でいまのところ1位、2位のエンターテイメントをほぼそのまま持ってきつつ、さらにこれを「東京ローカライズ」した上で、元のショーよりもさらに魅力的にしたというのが私の感想です。本家ディズニーランドでしか意味が無い「The Magic, the Memories and You!」から、東京でも映える部分を切り出す。そしてディズニーテーマパーク、とりわけマジックキングダム型(v1.0)の歴史をもとに、「Remember…Dreams Come True」のいいところを、東京の35年の歴史にアレンジして組み合わせる。その結果できあがったものは、確かに「これが東京ディズニーランドのすべてだ」と言い切れるような、万人に受け入れられるものになったと感じます。なんも知らない人でも、面倒くせえクソマニアにも受け入れられるような。ホントすごいよ。素晴らしいよデイヴィソン!

35年という歴史は、もう伝統側にたつようなタイミングなんだなあと実感。おそらくこの35年の間に、東京ディズニーランドから離れていった人もいっぱいいると思います。むしろ、昔のパークを知っている人ならば、今回のショーは深く心に刺さるでしょう。まだ1回しか見てませんので、今後も末永くこのショーが続いてくれることを静かに祈りたいと思います。少なくとも35年間はやろう。

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