毎年恒例、世界におけるテーマパーク/ミュージアムの動向をまとめた「TEA/AECOM 2016 Theme Index & Museum Index」が公開されました。
#TEAthemeindex 2016 TEA/AECOM Theme Index & Museum Index released https://t.co/9KmVWNxnyj pic.twitter.com/v7Ha312UgD
— ThemedEntertainment (@TEA_Connect) June 1, 2017
LINK: TEA – Themed Entertainment Association
TEA(Themed Entertainment Association)/AECOMによる、テーマパーク業界を俯瞰的に見るレポートの2016年版が公開されました。トップ10の入園者数伸び率は前年比+4.3%だったものの、トップ25における伸び率は-1.1%と伸び悩み、上位のテーマパークとそうでないテーマパークの明暗が分かれた結果となりました。特にディズニーテーマパークにおいては、ウォルト・ディズニー・ワールド、ディズニーランド・リゾート、東京ディズニーリゾートはすべてマイナス、結果としてトップテンを引っ張ったのがユニバーサル・スタジオ・ジャパン、ユニバーサル・スタジオ・オーランドという結果になっています。

TEA/AECOM 2016 Theme Index & Museum Indexより引用
さらに問題なのは、US、東京以外のパーク。2016年にオープンした上海ディズニーリゾートは半年間の営業のみながら21位にランクインしていますが、香港ディズニーランドは−10.3%、ディズニーランド・パリは−14.2%とかなり厳しい数字が明らかになっています(なお、TEAレポートはオリエンタルランドが公開していない、東京ディズニーランド、東京ディズニーシー個別の入園者数を出していますが、これはおそらくTEAによる想定数値です)。
今回のレポートでちょっと面白いと思ったのは、表紙にもなっている「ウォーターパーク」。テーマパークはトップ25でマイナス成長ながら、ウォーターパークはトップ25において入園者数が+3.6%の伸びで、堅調に推移していることが分かります。今回の統計には入っていませんが、折しもウォルト・ディズニー・ワールドのライバル、ユニバーサル・スタジオ・オーランドは新たなウォーターパーク「Volcano Bay」をオープンさせたばかりで、報道の上ではPandora:The World of Avatarのオープン以上に盛り上がっていたようです。確かにこっちの方が夏は楽しいかも。
Just watching the waves. #VolcanoBay pic.twitter.com/8gSMQKBxQh
— Universal Orlando Resort (@UniversalORL) May 29, 2017
Look who stopped by the grand opening of Volcano Bay. @UniversalORL #VolcanoBay pic.twitter.com/LkxYgxCClq
— #Minions (@Minions) May 26, 2017
その他レポートではアジア関連の考察も掲載されていますが、日本に関してはユニバーサル・スタジオ・ジャパンの躍進について触れられているものの、アジア圏内での注目を集めるほどではなさそうで大変小さな取り扱いです(東京ディズニーリゾートは触れられてすらいません)。
全体としてテーマパークの現状を定点観測するには大変よい資料です。TEAの記事には過去の資料へのリンクも掲載されていますので、研究を行うような方はぜひどうぞ。
LINK: TEA – Themed Entertainment Association
LINK: TEA – Themed Entertainment Association
2015年版はこちらです。
