来た。これはでかいかも。
Varietyなどを。米ディズニーは2015年11月、イギリスにおいて新たなネット配信型サービス「DisneyLife」をスタートさせると発表しました。このサービスは来年以降、フランス、スペイン、イタリア、ドイツなどユーロ圏を中心に展開予定だとのこと。このサービスではトイ・ストーリーシリーズをはじめとするピクサーの全作品や、白雪姫をはじめとするディズニーアニメーション作品を見ることができるようで、月額9.99ユーロ(約1334円)で利用が可能。ボブ・アイガーCEOはこのサービスについて「未来が来た」とコメントしているようです。
ネット配信型サービスとは、日本でも展開が始まった「Netflix」や「Hulu」、「dビデオ」といったサービスと同様のもので、オンデマンドでネット経由による作品鑑賞が可能なもの。アメリカにおいてはケーブルテレビを脅かす存在にまでなり、米国内インターネットのトラフィックの3割ほどはNetflixによるものだ、という話も出るほどです。その関係性はこちらの記事に詳しいです。
実はディズニーはその動き(テレビからネット配信への移行)に手をこまねいていたわけではなく、2012年時点でNetflixと提携済み。2016年より、2015年以降に公開されたディズニー作品(実写含む)の独占配信権を取り交わす契約が行われています。下記記事を。

そういう意味では、この「DisneyLife」そのものが全世界に展開するのではないと思っています(TechCrunchはこれをベースにして、噂されていたマーベル/スター・ウォーズのネット配信をアメリカ国内でサービス開始するのでは、としています)。しかしディズニー自身がネット配信に手を出したということは、一大メディア企業、特にテレビに強い企業がとうとう……という印象があります。
最初にこの報を見たときにはDisney Movies Anywhereのイギリス版かと思ったらもっと大きな話でびっくりしました。Disney Movies Anywhereについても、日本ではご存じのように同様のサービスを「MovieNEX」として(日本独自に)展開しており、こういうところにも各地域ごとに戦略を柔軟に変えるディズニーの経営が浸透してるんだなー、と思える話でした。継続してウォッチ案件。
追記:2015年11月24日
TechCrunch Japanが日本語での記事を公開しています。