その1に続き、2015年8月15日午後に開催された「Walt Disney Parks & Resorts」講演についてレポートします。

上海ディズニーリゾートの最新情報も発表
その1に続き、上海ディズニーリゾート関連情報についてまとめます。講演を振り返りますと、実は既に大々的な発表を済ませているパークのため、新情報というよりは補足情報が多かった印象です。さらにいうと、既にショーフロアのパビリオンにてさらに詳しい情報が出ていますため、ここでは講演で発表された写真を中心にお送りします。
登壇したのは、Portofolio Creative ExectiveのBob Weis氏。
まずはエントランスからハブに相当するエリアである、「Gardens of Imagination」および「Mickey Avenue」について。ここには各種ストアが配置されていますが、過去のマジック・キングダム型パークとは若干異なり、アメリカ風のメインストリートではなく、ミッキーやミニーたちが作ったお店が並ぶという通りになっています。公式アートを見ていただくと分かるように、そこにはディズニー・カリフォルニア・アドベンチャーのブエナビスタストリートにある「キャセイ・サークル・シアター」似の建物が存在してたりします。さらにはここに、東京ディズニーシーにも設置されたウォルトとミッキーの「Storytellers」像も登場する予定です。
次に、海賊たちが住むエリア、Treasure Coveについて。ここにはメインアトラクションとして、次世代の技術を使ったカリブの海賊「Pirates of the Caribbean: Battle of Sunken Treasure」が登場します。ボートライドという点は共通ですが、全く新規のアトラクションになっています。映像ではCGレンダリングイメージでの海賊船のバトルが発表されました。2隻の海賊船の間を船が通り過ぎるというイメージで、注目すべきは正面部分の遠い海は映像を使いリアルな表現がなされていること、さらには帆に海賊たちのバトルが影で表現されていること。登場するオーディオアニマトロニクスはこれまでのアトラクション版カリブの海賊ではなく、映画版のパイレーツ・オブ・カリビアン、デイビー・ジョーンズの船に乗るクリーチャーたちが登場することも分かります。
そして、Tomorrowland。これも過去のマジック・キングダム型パークのそれとはかなり異なるイメージです。ここでのメインアトラクションは、映画「トロン」をベースにした、ライトサイクルでのバトルをイメージした「TRON Lightcycle Power Run」。このイメージは既に動画で公開されているので、こちらもあわせて。
そして上海ディズニーリゾートオリジナルのエリア「Adventure Isle」。巨大なクロコダイルが登場する急流くだりのアトラクション「Roaring Rapids」を内包する、大きな山が特徴的なエリアです。ここにはその他にも、「Soarin’ over the Horizon」が存在することが発表されています。

Soarin’ over the Horizonには万里の長城も登場。そしてサプライズとして、このアップデートがディズニー・カリフォルニア・アドベンチャー版、およびEpcot版にも反映されると発表がありました
そして、「Soarin’ over the Horizon」については既存の2つのSoarin’についてもアップデートが発表されました。時期は2016年中、とだけ発表されています。
D23 Expoでしか体験できないすてきなフィナーレが待っていた
最後に、ボブ・チェイペック氏が再登場。パークを支えてきたのはキャストたちだ、と感謝の言葉を述べました。ちゃんと東京ディズニーリゾートのキャストたちの写真も含まれています。
そして、キャストたちによるパフォーマンスが行われました。このパフォーマンスでは世界各地にあるディズニーパークスの夜のエンターテイメント楽曲をメドレーで表現するという、ここでしか体験できないもの。60周年のメインテーマともいえるLive the Magicや、エレクトリカルパレード、ファンタズミック、We go on、そして東京からはワンス・アポン・ア・タイムなどが披露されました。これは本当に感動的でした。
次の「60年」に向け、多くの発表があったセッション
このセッションでは、本当に多くの新情報が登場しました。そのほとんどは日本以外というのは仕方がないことではありますが、ボブ・アイガーCEOが「次の60年に向け」というコメントをしていたのがとても印象的に思えました。
語られなかった、という点では、ウォルト・ディズニー・ワールド近辺で静かにうわさされている「Flamingo Crossings近辺の何か」、具体的には第5パークの話と、香港ディズニー“リゾート”となるための第2パークくらいでしょうか。とはいえ、安価に粗製濫造した海外パーク展開の反省からはじまったボブ・アイガー政権なので、パークの拡張はともかく、パークの新設にはかなり慎重になってるのかもしれない、と思いました。上海が成功しないとなさそうかな。