現地の写真いっさいなし。2015年版「ディズニー・ダイニング・ウィズ・ザ・センス」に招待いただき、プレスとして体験させていただきました。ストレートに紹介しても伝えづらいイベントですので、最近よくやる変化球的な紹介を。
「イマジネーション」といえば
イマジネーションはディズニーの得意技でありバズワードであり基本で基礎。それを再認識させるような話題が最近多いです。まず一つ目は現在も公開中の映画「トゥモローランド」。
アメリカでの興行成績がほぼ出たこと(結果として惨敗)から、最近の検索ワードでも「トゥモローランド アメリカ 評価」という並びで来る方が多いんですが、この映画はむしろ日本人にこそぴったり合うような内容です。アメリカ人の評価も日本人全体の評価も全く無視していいです。この作品、ディズニーファンにこそ心に響くはず。なぜなら、この映画は夢や冒険、技術や未来といったイマジネーションの集大成であり、「イマジネーションがある限りディズニーランドは完成しない」を地で行く内容だからです。
映画のストーリーライン的には説明不足な点が多いというか説明不足しかないかもしれません。そこはそれ、イマジネーションで補足せよ(訳:カット部分を補完した完全版を待とう)です。

そしてもう1つ、個人的にすげえ!と思ったディズニー製品があります。それが「Playmation」です。
これまでもディズニーは、「Disney Infinity」という、ゲームの中になんでもできる箱庭を作り、アイデアのもと、さまざまな小世界が作られてきました。ミニフィギュアがリアルと画面の中の世界をつなぎ、なんでもできる環境を提供してきたゲームです。
しかしこのPlaymationはテレビゲームではなく、身につけるタイプの単なるおもちゃ。腕につけたおもちゃから声による指示が出て、その通りに行動することでゲームを進めるというものです。その舞台は、子供たちの頭の中にあるイマジネーション。
「どんなにリアルな画面をゲーム内で表現しても、子どもたちの想像力にはかなわない」という前提で作られているのがとても面白いです。上記の動画は初見では全く意味が分からないものの、一通りの解説を読むと「これ以上の紹介動画はない」と思えるから不思議です。リアルなCG映像よりも数億倍リアルな体験を、イマジネーションを引き出すという形で実現するアイテムです。
http://dpost.jp/2015/06/03/wp-24784/
視覚をシャットアウトしイマジネーションに頼る、それこそがあなたにとって最高の体験になる
そんな「イマジネーション頼り」のイベントが東京ディズニーリゾートで開催されています。ディズニーのストーリーを、目隠しをし、フルコースの料理とともに楽しむ「ディズニー・ダイニング・ウィズ・ザ・センス」です。
このイベントはどうしても「目隠しをしてフルコース」という部分だけが強調されがちというか、人に説明するときにそこから入るしかないイベントと言えるでしょう。そうなると「目隠しする意味ないじゃん」「普通に食べればいいじゃん」と感じてしまうのは仕方がありません。
実はこの「目隠し」。これはあなたのイマジネーションを使って、これまでのアトラクションやショー以上にその世界に入り込み、あなたの頭の中にある想像力で楽しむためのもの。そのため、対象に思い入れがあればあるほど楽しめるイベントです。皆さんも目を閉じて、楽しかった思い出を振り返ってみてください。そこに思い浮かぶ映像こそ、あなたのイマジネーションであり、魔法の瞬間なのではないでしょうか。
今回、「リトル・マーメイド」がテーマに選ばれています。映画の公開をリアルタイムで体験した方は少ないでしょうが、東京ディズニーリゾートにおいても重要なプリンセスとして登場するアリエルのストーリーが大好きという方も多いでしょう。そのアリエルたちが、「目隠し」をすることで、これまで体験したことのないほど近くに、リアルに登場する――それがこの「ディズニー・ダイニング・ウィズ・ザ・センス」の特徴です。
これまで3つのシーズンで、「美女と野獣」「アラジン」の世界をフルコースの料理で表現してきました。回を重ねるごとに工夫もされてきており、既に参加したことがあるという方も驚きのある“ショー”に仕上がっていました(質だけでなく、品目、量ともに満足感あふれるものに…)。
このイベントは説明が大変難しく、このような文章を書いたところで1%も伝わらないと思っています。しかし、東京ディズニーリゾートが世界に誇れる、日本オリジナルのイベントであることは間違いありません。1人で参加するもよし、グループで参加するもよし(グループ回以外はテーブルはバラバラになりますが、それこそがこのショーの醍醐味です)。
自分のイマジネーションを試すことができるようなイベントは、東京ディズニーリゾートのカレンダーを見てもほとんどないはず。未体験の方はぜひチェックを。

以下、余談。
正直、今回もプレスとして呼んでいただいたことに「ありがたい」という言葉しかないのですが、その半面、「これの記事は難しすぎて無理」とも思ってます。その苦労は下記、ねとらぼ記事もあわせて読むことで理解ができるでしょう…ほとんど内容が同じじゃねえか!!(苦笑)。
プレスの特権として、実は途中までの料理の紹介、および料理そのものの写真公開までOKが出ています。さらには当日、目隠ししたゲストがインタビューされている様子までもOKだったのです。一応写真は撮影しているものの、それを見せてもこのエンターテイメントには全くプラスにならず、ネタばれ以外の何物でもありません(ネタばれどころか「ネタ下げ」です)。なもんで、このイベントの紹介は“写真を使わず、いかにその素晴らしさをテキストで紹介するか”という、ライターの力量がモロにでる記事。なので、このお話をいただいたときからすでに憂鬱でした(苦笑)。このようなイベントのレポートとして、「体験してみないと分からない」は禁句(ねとらぼ記事で書いた気もするが)。その「分からない」を表現するのが私たちライターの仕事です。
ハッシュタグを追いかけると、体験した方は口をそろえて「体験すべき!」と感じていたようです。私も含めこのプレビューに代金を支払っておらず、それこそ無料でこのエンターテイメントを体験できたという点は差し引いても、「東京ディズニーリゾートの新しい試みを体験すべし」と言えます。
あなたのイマジネーションそのものを使った、あなたの魔法はこのイベントでしか体験できません。興味のある方はぜひ、ご参加を。
以前はあんまり目隠しディナーに興味がなかったんだけど、前にdpostさんが、これは世界に発信できるエンターテイメントだ、的なことを言ってて、そんなにすごいなら行ってみたい、と思うようになって。今年はチケット買って参加しようと思ってたところ当てていただけてとても嬉しかったです!
— はるか (@pink_notes) June 17, 2015
書いてよかったなあ、と思いました。
追記:2015年6月22日
ほら、このイベントの趣旨が分かってるメディアはOKが出てても料理写真出してないっすよ。