レビューの前に、dpost.jpにアクセスするモバイル端末のトップ10をどうぞ。
最近思い立ってこの結果を見てのけぞりましたよ。iPhoneからのアクセスが突出しているのはいいとして、そのあとに出てくるAndroid端末がXperia Aを除き全部ディズニー・モバイル端末! 他のディズニーにまったく関係ないサイトの解析結果とかも見てますけど、こんなのはdpost.jpだけ!
ということで、ディズニー・モバイル・オン・ドコモの2014年夏端末、SH-05Fを触ってきました。
ディズニー・モバイル・オン・ドコモ6番目の機種「Disney Mobile on docomo SH-05F」
今回縁がありまして、ウォルト・ディズニー・ジャパンさま経由で今回の端末を企画した方より、直接その狙いなどを聞くことができました。間を取り持ってくれたpoohyaくんありがとう(poohyaくんのディズニー・モバイル端末レビューはこちら)。ちなみにこの記事は、金銭的なやりとりのない、純粋なレビューとしてアップしています。
まずは基本情報として、ディズニー・モバイル・オン・ドコモの紹介動画や、一般的なレビュー記事をどうぞ。
仕事柄、発表時にはこれらのスマホ端末レビュー記事を一通り見ることにしているのですが、実はディズニー・モバイル端末は不遇で、スペック横並びにしてもまったく映えないんですよね。
そもそもですが、ディズニー・モバイル端末というのは端末の魅力だけでなく、コンテンツと合わせたものである、というのが大前提にあります。例えばケースなんていうのはそれこそ星の数ほど出ていますが、ディズニー・モバイルにおいてはケース一つにしても思いを込めて作っている、というのが特徴でしょう。今回のお話で一番興味深かったのは、「ほかでは着せ替えなんて表現していますが、ディズニー・モバイルでは違うんです」というひと言でした。
そのため、今回のSH-05Fについても、厳選されたコンテンツ/仕組みを、1つのテーマに沿ってかなりきめ細やかな思いを込めた形で実装している、という印象でした。
そのテーマは、「魔法の瞬間」。今回の端末はSilky White、Silky Pink、Silky Blackの3色展開ですが、そこには6つのストーリーあります。
・Thru the Mirror(ミッキーの夢物語)
・ピノキオ
・シンデレラ
・ふしぎの国のアリス
・ピーター・パン
・アラジン
今回の端末の特徴は、この「魔法の瞬間」というコンセプトを基に、ディズニーならではのこだわりで作り込んでいることです。例えば、着せ替えで作るであろうパーツを「通常の6倍は作ってる」とのことで、それぞれ6つの作品における一番いい魔法の瞬間のシーンを切り出し、ロックパターンやキーボードイメージを作っているそうです。細かい話ですが、ミッキーの夢物語のテーマでは時計ウィジェットが反転しているなどのギミックもありました。
ドコモ端末には「マチキャラ」という仕組みがありますが、これもミッキーやアリス、シンデレラなど、ディズニーならではのキャラクターが用意されています。これは朝昼晩でキャラが代わり、ちゃんとストーリーに連動しているとのこと。壁紙、着信音もディズニーが直接手掛けたこだわりの作品ばかりです。これがモバイル系ニュースに乗ると、単に「36枚」「6曲」としか出てこないので、興味のある方はぜひ実機を触ることを強くお勧めします。
もちろん、付属のスタンドもミッキーの夢物語にあわせたもの。スタンドにスマホを立てると連動して画面にミッキーが登場するのもなかなかです(思わずこれなんのセンサーで反応してるんですか?と聞いてしまいましたが、魔法に決まってますよね……)。
ハードウェアとソフトウェア、コンテンツがセットになって「ディズニー・モバイル」
個人的にスゴイと思った点は、やはりディズニーが直接手掛けたことによる「一体感」。実は今回ミッキーのテーマで利用されている「ミッキーの夢物語」、実際に見たことがない人も多いんじゃないかと不安だったのですが、これについての回答が、ディズニー・モバイルのコンテンツでした。この端末のリリースにあわせ、無料で見られるコンテンツ「Disneyシネマ」にて、短編そのものを配信しているとのこと。はー、なるほど!
アナと雪の女王で久しぶりに短編「ミッキーのミニー救出大作戦」が上映されましたが、アナ雪の話題っぷりにもかかわらず、ディズニーファン/ミッキーファンからもほとんどこの短編の話が出てきていないように思えます。
やっぱり一般的なディズニーファンを正確に言うと「東京ディズニーリゾートに出てくるキャラのファン」で、その一端は「短編を見る機会がない」かもと考えていましたが、いまやスマホでも見られるわけです。これはなかなか鋭い試みだなあと思った次第です。冒頭に挙げた、このサイトのアクセスデバイス比率を見てもDisneyシネマが見られる人も多いようなので、これはぜひ、本物のミッキーを見てほしいと思うわけです。
ディズニー・モバイル・オン・ドコモの特徴は“パーク連動”
もう1つ、ドコモ端末の特徴は、東京ディズニーリゾートの施策とも連動しているところ。待ち時間をチェックできる「東京ディズニーリゾート 待ち時間ナビ」、東京ディズニーランド/東京ディズニーシーでの思い出をGPS機能を使ってアプリ内に残すことができる「東京ディズニーリゾート メモリーズ」に加え、あらたに「東京ディズニーリゾート マイ・デイ」もリリースされます(これらはSH-05F以外のディズニー・モバイル・オン・ドコモ端末でも利用可能なアプリです)。
これは「パークに行く前に計画を立てる」というアプリで、行く前(マイ・デイ)、現地(待ち時間ナビ)、行ったあと(メモリーズ)の3つがそろったことになります。立てた計画は待ち時間ナビにインポートできたり、他の同行者にメールでシェアすることも可能(相手がディズニー・モバイル端末でなくてもシェアできます)。
ここを読んでいるような東京ディズニーリゾートパワーユーザーには不向きかもしれませんが、誰かにおすすめスポットを教えたり、「これ見逃したらダメ!」というときに使えそうな機能じゃないかと思います。
今回、作り手の話を聞くことができましたが、実際に開発者の方にお話を聞くと驚くようなことが多かったです。正直このディズニー・モバイルという「作品」は、文字では伝わりにくいなー、という印象で、実際に触ってみようかな? と思っていただければこの記事は成功だと思ってます。
私自身は現在メインでiPhone、サブに富士通のARROWS NXを使っており、2年ほど前までは「Androidなんてあり得ないでしょ」と思っていました。が、いまのAndroid、デキはすごくいいんですよね…。バッテリーは持つし新しい機能多いし。逆に、どのAndroid端末を選ぶべきか基準がほとんどなくて、どれも一緒に見えるという問題はあります。そう考えると、私たちにとってディズニー・モバイル端末というのは選択肢の幅が狭まって非常にいいです。
問題は、スマートフォンはそんなに安い買い物ではないので、ほいほい買い換えられないところですかねえ。もしまもなく2年の縛りが切れるという方がいたら、そのときのディズニー・モバイル最新作(もしくは1つ型落ち)を検討してもいいかな、と思いますね。特にドコモ端末ならばSIMロック解除で、少なくとも香港ディズニーランドなら現地SIMで使えますし(アメリカも3Gなら使えるはず)。