これは実に興味深いお話。
京都にある花園キリスト教会が4月29日、東京ディズニーリゾートを運営するオリエンタルランドに公開質問状を送っています。その内容は、いま現在も行われているスペシャルイベント「ディズニー・イースター」について。
このイベントの説明として、下記の文言があります。
ディズニー・イースターは、春の訪れをお祝いするお祭りです
もともとイースターとは「復活祭」という、キリスト教の祝日として伝えられている、宗教色を強く持つイベントです。上記の東京ディズニーリゾートにおける「ディズニー・イースター」のイースターとはなんなのか、というのが質問の意図です。
公開質問状には下記のような懸念があります。
また日本の子ども達に大変影響力のある貴社が「イースター」という単語を使用し、これらの意味を【春の訪れをお祝いするお祭り】として貴社がイベントを開催されますと、キリスト教と関わりのない方は日本人人口の約9割9分を占めており、そのような方々に、「イースターはキリスト教と関係なく、春の訪れを祝う祭りだ」という大変な誤解を与えかねないと大変危惧いたします。
もうこれは本当におっしゃる通り。東京ディズニーリゾートはこれまでもクリスマスやハロウィーンをかなり魔改造しており、イースターもその過程にあるところ。この懸念も現在進行中というところですよね……。
花園キリスト教の方々はディズニーにおける宗教関連イベントの取り扱いが、本家アメリカにおいては適切に行われていることも触れていて、正しく伝えている「きんきゅうしゅつどう隊 OSO」での事例にも触れています。アメリカにおいては、例えばクリスマスなどは「メリー・クリスマス」が特定宗教によるものになるため、現在では「Happy Holidays」などの表記になっているものが多いです。
これについて、オリエンタルランドからも回答の第一報があったところ。5月13日付けで、ゲストご相談室経由でオリエンタルランドの上西社長が受け取り、回答を行う旨返事があったようです。
花園教会は同様にキユーピーに対しても公開質問状を送っているようですね。この回答から、花園キリスト教会、篠澤主任牧師の言葉を引用します。
今回はイースターというキリスト教世界でもっとも重要&最古の祭日で、クリスマスよりもはるかに重要なキリスト教行事をビジネスとしていくのかという中で、私は牧師の立場からお話しさせていただきながら、また会社にとっては、布教活動になればビジネスにならないのも事実ですから、批判し合うのではなく、『そのような中でどう歩み寄れるのか?』
「何をそんな細かいところを」と思う人もいるかもしれません。でも、これはすごく重要なことだと思います(あなたの信じているものを曲解されたら、あなたもいやですよね?)。回答がでたら熟読したいですね。
追記
オリエンタルランドからの回答がありました。花園教会の考え方とともに説明がありますので、本件に興味のある方はぜひご一読を。