2024年度までに5000億円レベルを投資——オリエンタルランド、2016中期経営計画発表(update)

2014年4月28日、オリエンタルランド社は2014年度からの3カ年の経営方針を決める「2016中期経営計画」を発表しました。ここには10年間で5000億円もの投資計画が記載されています。

オリエンタルランド社の中期経営計画が発表されました。ここでは2つの方向性として「コア事業の長期持続的な成長」および「新規事業によるさらなる成長」が挙げられました。前者は東京ディズニーリゾートの価値向上を将来のマーケット変化に応じた形成をすること、後者は舞浜エリア外での成長に向けた投資(ゼロからの事業開始だけでなく、事業提携やM&Aも検討との記載あり)を軸にしています。特に今回の発表での注目点は、これまでを大きく上回る投資額にあります。

今回の中期経営計画内で明らかになっているのは、今後10年間で5000億円レベルの投資を実行すること、東京ディズニーランドにおいては「エリア一新などインパクトのある大規模開発 等」、東京ディズニーシーにおいては「拡張用エリアの活用などによる大規模開発 等」という記載があります。これにより「入園者数レベルは、現在からは 200~300 万人レベルの増加」とありますので、エリア一新=パークのキャパシティ拡張と考えても良さそうです。

テーマパーク事業に 10 年間(2015 年 3 月期~2024 年 3 月期)で 5,000 億円レベルの投資を実行してまいります

2016中期経営計画より引用

2016中期経営計画より引用

この「2024年までに5000億円レベルを投資」というのはかなりの規模。単純に1年間で500億規模としても、これまでの大規模投資の代表格であった「タワー・オブ・テラー」(約210億円)や「トイ・ストーリー・マニア!および周辺エリア」(約115億円)、そして「スプラッシュ・マウンテンおよびクリッター・カントリー」(たしか約285億)をはるかに超える大きな額。なお、東京ディズニーランドホテルは駐車場改修費含んで約440億円でした。

とはいえ、これまでの投資額もそれなりにかかっていました。2015年3月期の投資額はリロ&スティッチのアトラクション、ジャングルクルーズのリニューアル、マーメイドラグーンシアターのリニューアル、メディテレーニアンハーバーの環境改良などを含め、428億円が予想されています。主立った投資がなかった2014年3月期でも200億円程度は投資額として計上しています。

投資額(有形固定資産・無形固定資産・長期前払費用) (2014年3月期決算補足資料より引用)

投資額(有形固定資産・無形固定資産・長期前払費用) (2014年3月期決算補足資料より引用)

本件に関してはこの記事で自分の妄想垂れ流しにすると自分でも分かりにくくなるので、まずは発表された事実のみを。1つだけ言うと、英語版プレスリリースの該当部分では「All-encompassing large-scale development projects such as renewal of the entire area」という表現であることが気になりました。これが「areas」だったら面白かったのですけどねえ(Projectsは複数形だけど)。

OLC in 2023

OLC in 2023

ちなみに、この発表前にはいつもの日経ファースト的リークが行われていたようです。

LINK:東京ディズニーリゾート、3年で1200億円投資  :日本経済新聞
16年度までの3年間に11~13年度実績を6割上回る1200億円規模を計画、TDR内の2つのテーマパークのアトラクションの入れ替えなどに充てる考え。13年度に初めて入場者数が3千万人を超えており、テーマパークの混雑緩和や集客力の向上を急ぐ。

関連記事:

LINK:【噂】MyMagic+の遅れがさまざまなプロジェクトに波及? | dpost.jp
その影響なのですが、別予算が計上されている上海ディズニーランド、およびライセンス運営となっている東京ディズニーランド以外のすべてのパークのプロジェクトが最低90日間の一時休止となり、上海ディズニーランドにリソースが振り返られるというものになります。チーム・ディズニー・アナハイムのメンバーは上海ディズニーランドのプロジェクトにリアサインされる、としています。

追記:2014年5月2日

質疑応答の資料が公開されました。

この中で興味深いのは、

3,000万人レベルについては、ゲスト満足度をしっかりと満たしながら、恒常的に3,000万人レベルのゲストに楽しんでいただけるパークを目指していきたい

例えば、ゆったりとした食事ができるレストランなどの環境整備が大切だと認識している。

投資の内訳には、 3,000 万人レベルのゲストをお迎えするにあたって、すぐには業績に結び付かないかも知れないがゲストの満足に寄与する、バックステージ施設の機能強化やインフラ整備への投資も含めている

(東京ディズニーランドのエリア一新や東京ディズニーシー拡張は)次の中計期間あるいは2020年オリンピック開催時点までには実現できているものがあるというスケジュールを考えている。大規模開発については、工事によるゲストへの影響も考慮しながら、段階的に進めていく。

(新規事業について)当社の理念と合致するものがあれば、ディズニー社と組んで行う可能性はある。もちろん、当 社独自の新規事業も検討していく。

本中期経営計画期間においては、(舞浜エリア外における新規)事業領域を「レジャー・エンターテイメント・教育事業等」としている。テーマパークについては、マーケットや事業性が認められるならば考え得るが、現時点で行う考えはない。ホテル事業はレジャーに位置づけられると考えている。

あたりでしょうか。新規テーマパークの舞浜エリア外新設はないが、ホテル事業はにおわせているあたりが興味深いです。