D23 Expo Japan、海外初開催の3日間を体験して

はじめての開催でここまで満足感の高いイベントなら大成功と言っていいでしょう。

2013年10月12日〜14日の3日間、アメリカ国外では初となる「D23 Expo Japan」が東京ディズニーリゾート内にて行われました。ウォルト・ディズニー・カンパニーCEOのボブ・アイガー氏、そしてパーク&リゾートのチェアマン、トム・スタッグス氏が来日し、直接日本のゲストにプレゼンテーションを行うだけでなく、東京ディズニーリゾートを運営するオリエンタルランドによる、30周年を記念した展覧会など、大変豪華なプログラムが実施された3日間でした。

最初に言っておきますと、これは海外で開催されている本家「D23 Expo」とはかなり趣を異にするイベントです。そのため、今回このイベントで興味を持った方が、2015年に開催される本家D23 Expo 2015に参加したとして、同じ思いをするとは限らないことを念頭に置いておきましょう。

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Photo Photo by mtakeshidpostjp

今回3日間を体験して、日本向けに完全にシフトした独自のイベントを開催する力が、ウォルト・ディズニー・ジャパンにあったのだなあと感心しました。日本におけるディズニーは大変込み入っていて、映画やディズニーチャンネルなどを取り扱うウォルト・ディズニー・ジャパンと、テーマパークを運営するオリエンタルランドとは資本関係のない2つの独立した会社です。いままで、その2社を横断するような試みはほとんどなかったと思います。

特に今回、キングダムハーツイベントが初開催となりましたが、リリースされて10年、このようなイベントがほとんど開催できなかったのはなんとなく納得がいきます。また、ディズニー吹き替えの魔法では声優として著名な山寺宏一さんが、「こんなことはじめて」といいながらドナルドの声やジーニーの声を自由に使っていたのが印象的でした。それだけ、調整が大変なのでしょう。同じディズニーを扱う2社が共同でここまでのイベントを実現したことは、ある意味奇跡といっていいくらいです。

また、個人的にはこの3日間で、米ディズニーとオリエンタルランドの両面がいいところをぶつけてきたという印象があります。1日目の2つのプレゼンでは、ディズニーが持つコンテンツ力と技術力の両方をこれでもかと見せつけます。返す刀でオリエンタルランド社は30年間積み上げてきたゲストコントロール力と思い出を武器に、二度とあり得ないようなステージを見せつけました。「未来」と「過去」の両面でディズニーを体験できた方は本当に幸せだったと思います。今回特に心に残った、イマジニアブルース・ヴォーン氏(Bruce Vaughn)の言葉が身にしみました。——「笑顔は幸せを生む。私たちはゲストを幸せにしたい。なぜなら幸せな人だけが、世界を明るくできるから」。

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本国のD23 Expoでは、毎回最終日には次回開催のお知らせが出ていました。すでに2年後の2015年、アナハイムコンベンションセンターにて次回の「D23 Expo 2015」が決定しています。残念ながらD23 Expo Japanについては次回の開催は未発表で、もしかしたらこのまま1回限りのイベントなのかもしれません。

オリエンタルランド単独では「ディズニアナ・ファン・フェスティバル」というイベントを開催できるかもしれませんが、やはりどうしても「過去の振り返り」にならざるを得ず、未来を見せる場にはなりません。この状況はパーク運営がオリエンタルランドである限り変わらないでしょう。それをもしかしたらウォルト・ディズニー・カンパニーは歯がゆく思っているのかもしれません。

しかしそれを乗り越えた結果、ここまで心に残る一大イベントを実現でき、成功に終わったことは特筆に値します。どのセッションでも「日本のファンが支えてくれた」「日本はディズニーにとって重要なマーケット」と賛辞を述べていました。私からも「こちらこそ」と言いたいですね。関係各社のかたがた、スタッフの皆さまに感謝の言葉を述べつつ、幕。

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