D23 Expo Japan 2日目フォトレポート&雑感

ディズニー(2013年以前の記事)フォトレポート

写真撮影禁止な上にあんまりグッズを買ってないので、そんなに写真は上がらないと思います…。雑感は写真の下にあります。3日目は撮る写真がなくなりそうなので、いきなり雑感になるかも。

映画祭も見たかったのう…
映画祭も見たかったのう… Photo by mtakeshidpostjp

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10月13日9時30分現在の待ち時間。
10月13日9時30分現在の待ち時間。 Photo by mtakeshidpostjp

D23 Expo Japanのシャトルバス内部。
D23 Expo Japanのシャトルバス内部。 Photo by mtakeshidpostjp

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2日目の雑感

2日目は「東京ディズニーリゾート30周年スペシャルプログラム“Happiness Takes People”」および「ディズニー吹き替えの秘密」の2つのプレゼンテーションを見ました。

13:00-14:00
東京ディズニーリゾート30周年スペシャルプログラム*1
“Happiness Takes People”

東京ディズニーリゾートの30年を
振り返りながら、ディズニーの仲間たちも加わって、
東京ディズニーリゾートならではのハピネスを
お届けいたします。

16:30-17:30
ディズニー吹き替えの秘密*2

D23 Expo Japanで聞けるディズニーキャラクターの吹き替えの秘密。ディズニーアニメーションにもう一つの命を吹き込むとっておきの話を繰り広げます。本社からプレゼンターにディズニーキャラクターボイスのトップを招き、ディズニー映画ゆかりの声優たちと一緒に、マスコミ等で一度も公開していない初披露の秘蔵映像やエピソード、門外不出のディズニー吹き替え作業の秘密を今日だけ教えます(一度きり!)。

東京ディズニーリゾート30周年スペシャルプログラム “Happiness Takes People”

まず「東京ディズニーリゾート30周年スペシャルプログラム“Happiness Takes People”」。こちらはこのD23 Expo Japanでは数少ないオリエンタルランド社側のプレゼンで、期待するものとしてはやはりショー。なので新情報解禁はあまり期待していなかったのですが、細かい点での新発表がありました。

まず、代表取締役会長(兼)CEO、加賀見 俊夫氏が登壇。東京ディズニーランド、東京ディズニーシーができるまでの概略をお話しました。基本的には同氏の著書「海を超える想像力―東京ディズニーリゾート誕生の物語」をなぞる形でしたので、もしまだ読んでないというかたがいましたらこの機会にトライすることをおすすめします。

また、オリエンタルランド社の歴史は2010年に公開されたこちらのページをどうぞ。この辺の話も少し入っていました。

次に、代表取締役社長(兼)COO 上西 京一郎氏が登壇しました。上西氏からは今後の東京ディズニーリゾートの展開として、既発表の「ワンス・アポン・ア・タイム」「マーメイドラグーンシアターリニューアル」および「ジャングルクルーズリニューアル」について映像、アートワークとともに解説がありました。

まず2014年5月29日にスタートのワンス・アポン・ア・タイム。こちらは今回初めてロゴが発表されました。ロゴには美女と野獣のチップとポット婦人が描かれており、先日公開されたストーリー「物語は、ミセス・ポットが息子のチップに優しく語りかけるところからはじまります」という流れをくんだイメージになっていました。その他実際のシンデレラ城に投影されたイメージを表したアートが公開されましたが、それによるとシンデレラ城前の2つの塔(フレイムキャノンのあるところ)にも映写が行われるようです。となるとゲストはある程度離れたところまでは入場禁止エリアがあるのかもしれません。

次に、2015年春予定のマーメイドラグーンシアターのリニューアルについても新たなアートワークが公開されました。今回公開されたアートでは、スクリーンが正面以外の5面くらいに配置され映像が投射されるだけでなく、上部からつり下げられた円状のスクリーンへの投射が行われる様子が描かれていました。また、上西氏のコメントで「最新のフライング装置を導入し…」というものがありましたので、演者の表現力も上がるのではないかと思います。

さらに、2014年秋に予定されているジャングルクルーズのリニューアルについても新たなアートが。ここではナイトクルーズのイメージとして、動物たちの目が光ったり、植物が光るなどのイメージが発表されました。また、最後の神殿のシーンでは守り神が映像で表現されるようなアートも。さらに上西氏のコメントで「勇敢な船長とともに…」というものがありましたので、個人的に心配していたスキッパーの排除はないのかな?と思いました(今回のリニューアルでは最初から最後までサウンドトラックが流れる)。さらには「乗る度にちょっとした驚きを…」という表現もあり、もしかしたら神殿のシーンは毎回ちょっとずつ違うのかもしれませんし、そうでないのかもしれません。

この後、30周年を記念した過去のショーを振り返る濃厚なステージがありましたが、これはもう見た人にしか分からない内容です。アンフィシアターの有効な活用方法、本当はファンが喜ぶショー、それぞれオリエンタルランドは熟知しているということが分かる内容でした。

ディズニー吹き替えの秘密

次に「ディズニー吹き替えの秘密」。こちらについては正直ほとんどノーマークでしたが、内容はのけぞるくらい貴重なものでした。

まずこのステージですが、私も知らなかったのですが「Disney Character Voices International Inc.」という会社のリック・デンプシー氏(Rick Dempsey)がホスト。そもそもこの会社の設立からお話があったのですが、実は以前、ディズニー内部においてもパーク、レコード、映画、テレビなどでキャラクターの声はバラバラで、それぞれ別の声優を使っていたということがあったそうです(いわれてみると「SplashDance」や「Mickey Mouse Disco」など90年代の企画ものCDのミッキーの声は明らかに異質でした)。

そのようなまずい状況を憂い、新たに一貫性を持たせたオフィシャルな声優を選び、管理することが必要だと説いたのは、ウォルトの甥にあたるロイ・E・ディズニーでした。この設立により、オフィシャルなミッキーたちの声優が決まるわけです。ちなみに現在のミッキーの声優はBret Iwan氏。

この会社では、55言語の吹き替え版声優の管理をしており、原語のイメージをくずさない声優を選択しているとのこと。ここではライオン・キング(ハクナ・マタタ)とモンスターズ・ユニバーシティ、ナイトメア・ビフォア・クリスマス(What’s This)のマルチリンガルリールを紹介しました。

その後、ゲストに変わったのですがそのゲストはディズニー吹き替えといえば大変著名どころか、キングダムハーツなどで1人芝居的なシーンも存在してしまうほどの方、山寺宏一さんと、ラプンツェルの吹き替えとしてディズニー・プリンセスを演じた中川翔子さん。中川翔子さんはなんと「When will my life begin?」を生歌で披露。映画版では曲部分は別の方(小此木麻里さん)が演じていたため、大変めずらしい「アテレコ」を見ることができました。

山寺宏一さんといえば、ジーニーをはじめ多彩なキャラクターを演じます。いわく「ディズニーキャラクターの吹き替えシーンの実演は、ディズニーが絶対にOKをださない」とのことで、ディズニーの吹き替えシーンを披露するのはこれがはじめてだとのこと。実際にジーニー登場のシーンを目の前で吹き替えるのをこの目で見るという、とんでもなく貴重な体験をしました。中川翔子さんが次々に振ると、野獣、ムーシュ、スティッチ、セバスチャン、ラルフの声を次々に披露。いや、とにかくスゴイのひと言です。

中川翔子さんはラプンツェルを演じましたが、引きこもり、ペットだけが友達、1人で遊ぶなど自分とリンクする部分が多いとのこと(苦笑)。アフレコ当時はこれはプリンセスであるべきで、中川翔子の色があまりでないように演じようとしたとのことで、ちょうど鼻づまりのときにアフレコしたのでそれが実現したと語っていました。また、通しでアフレコしていると徐々にラプンツェルの心情を理解でき、最後のほうは自分のなかにキャラクターを確立できたため、お願いしてもう一度最初からやり直してもらったとのことでした。

山寺さんの吹き替えについても、ジーニーはかなり苦労したという話でした。元々の声優はご存じロビン・ウィリアムズで、この人はとにかくアドリブがスゴイのです。で、ロビン・ウィリアムズのときには声を録ってから映像をあとから作るというものでしたが、日本語吹き替えはすでにある絵に音を吹き込むということで、元々のアーノルド・シュワルツェネッガーなどのモノマネをどうしようか考えたあげく、結果的に日本人になじみの深い人物(鳳啓助など)の成分が含まれているとか。逆に現在東京ディズニーシーの「マジックランプシアター」では山寺さんの声にあわせて映像を作ることになったため、このあたりのジョーク的なモノマネで田原俊彦などを入れていたそうですが、やっぱりそれはNGになっていまの形になったとか。

そして山寺さんといえばドナルドダック。オリジナルの声に似せる努力をし、2.5カ月の間に6回のオーディションを経て合格したというエピソードが紹介されました。いわく「基本は松本梨香に教えてもらいました」(注:松本さんは「ポケットモンスター」のサトシ役)とのこと。

最後には山寺さんの生「フレンド・ライク・ミー」の歌声を聞くことができ、これはもう手拍子を忘れるほどの衝撃。ディズニーが主体のイベントでなければ体験できない、とても貴重なステージになりました。


2日目全体を通して思ったのは、やっぱり舞浜アンフィシアターの正しい使い方は、ディズニーキャラクターを使ったパーク以外での常設ショーなんだろうなあ、と思いました。これができない理由はやっぱりオリエンタルランド社とディズニー社が異なる組織であるからなのでしょうが、大きな金脈のようなきがするのですよ。

また、さすがにオリエンタルランド主催のほうのショーでは、口パクヘッドを使わなかったのも特筆すべき点(1日目のアイガー/スタッグスのプレゼンでは日本語のトーキングヘッドが登場しどよめきがありました)。この辺は、ノウハウとか技術以前のわびさび的なものをオリエンタルランドは分かってるなあ、と思いました。

東京ディズニーリゾートの新情報はすでにExpo前に出尽くした感があったので、より長期的な話が聞けるといいなあとおもっていましたが、それとは別の素晴らしいステージを見ることができました。いや、ほんと、すごかった。

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