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D23 Expo 2013に行ってきた話

D23 Expo 2013に行ってきました。2年に一度のディズニーファンの祭典は毎回進化しており、今回は本当に考え尽くされた構成に――それは厳しい方向に――なっていました。よって全体のレポートという形ではむずかしいので、この記事では個人的な感想を述べていきたいと思います。

結論:次回があるなら必ず「Sorcerer Package」で行く

個人的には2回目のExpo参加だったのですが、前回は王道ともいえる参加コースがありました。朝はアリーナの基調講演を聴き、昼から夕方にかけて1つくらいステージのセッションに参加して、それ以外は展示ブースをみる…。目玉である発表は基調講演で行われるので、そのために朝、行列すればよかったのです。

ところが今回、ステージパスという整理券が発行されるだけでなく、基調講演もまばら、特にパーク&リゾート部門の講演がないという状況。目玉となる講演は夕方に開催されるものが多く、それを狙うと昼間になにも行動できないようになっていました。基調講演を目指すと夕方の講演はでられず、またステージパスを取得に走るとその配布タイミングに開催されるステージが見られない(実際はスタンバイ列でもかなり余裕なセッションが多かったのですが)という・・・何とも厳しいものでした。

とはいえ、今回は知人グループの行動を見ていてもバラバラの行動をしていながら、それぞれがそれぞれ満足しているというのが分かる構成になっていたのも確か。とりあえず行動さえしていれば、そこでしか味わえない貴重な体験ができるという意味ではすばらしいイベントになっています。

ではもれなく基調講演やステージを堪能したいという場合はどうしたらいいのか――それを可能にしていたのが「Sorcerer Package」でした。これはVIP扱いの特別チケットで、ごく少数のみ販売されたもの。私がみるかぎり、発売から10分たたずに完売するほどのものだったのですが、これさえ手に入れていれば優先席も用意されている上に前日から一部展示を内覧できたり、物販も先行して購入することができました。今回は商用メディアの取材を受けることはなかったのですが、本気取材だったらこれがなければ無理だったと思います。何度かStitch KingdomやInside the Magicの方たち(本気取材組)をみましたが本当に頭が下がります。次回はあれができるようになりたいなあ、と思いました。1500ドルでこれならば安かった(買えればの話ですが)。

The SORCERER PACKAGE includes:
・Three-day admission ticket
・Reserved seating at all presentations in the D23 Arena and Stage 23
・Commemorative Sorcerer credential
・Pre-Expo tour of the Treasures of the Walt Disney Archives exhibit
・Exclusive shopping time in the D23 Expo Dream Store and the Treasure Trove the day before the Expo is open to guests
・Exclusive tour of the D23 Expo show floor the day before the Expo is open to the public
Private welcome reception
・Special entrance to the Expo each morning
・Hardbound Treasures of the Walt Disney Archives catalog
・Hardbound Disney Legends ceremony commemorative program
・A voucher for an appointment with an on-site massage therapist
・Exclusive D23 Expo 2013 tote bag filled with gifts
・“Fond Farewell” reception on final day of Expo
・In addition, Sorcerer-level members have access to the Sorcerer Member Lounge

現地でしかできないことってなんだろう?

さて、今回実は新情報・新発表について、ほとんどキャッチアップができていないというのが本音です。現地に行っているのになんで?と思うかもしれませんが、上記のようになかなか厳しい現実がありまして。結局基調講演は参加ゼロ、ステージも1つしか参加できないという状況でした。新情報はむしろ、整理された形で公式が発表するので日本にいるかたのほうがより俯瞰的にチェックが可能という、逆転現象が起きています。

なもんで単に最新情報を得るためだけであれば、Inside the MagicやStitch Kingdom 、またはD23公式サイトで事足ります。ということでせっかく現地にいるのだからと、講演以外のポイントを押さえていこうと思った次第です。

期待していた情報はほぼ出なかったExpo

さて、このExpoには期待していたことがいくつもありました。アバターをテーマにしたアトラクションの詳細、新たにディズニーコンテンツとなったスター・ウォーズのパーク展開、30周年を迎えるディズニー・ハリウッドスタジオの新展開、東京への新要素、パリのテコ入れ策、そして上海ディズニーランドの情報……これらすべてがほぼなにも出なかった、というのは期待を大きく外しました。もちろん、勝手な期待でしたけど。映画部門についてもBig Hero 6の次の作品「Zootopia」の発表はありましたが、それ以外はExpo前に情報が出ているものでした(余談ですがこのZootopia、ピンポイントに内部情報を伝えることの多いBlue Sky Disneyが7月10日時点でリークしていました)。

この状況なのですが、おそらく今回のExpoを発表の場にするのではなく、あらかじめ発表されたものに対して、生で関係者に話を聞く機会とした、という転換が感じられました。これこそが、今回のExpoで現地入りすべき大きな理由でしょう。実際にイマジニアや関係者との距離は、前回2011年の時より近いという印象でした。

例外はTomorrowland。これは2日目に全容が発表され、ブースがそのタイミングで出現するというものでした。これこそは現地でしか、そのタイミングでしかあり得ない趣向で本当に楽しいものでした。2日目に基調講演にて簡単な概要が発表されたタイミングでiPhone向けアプリが配布され、それを実際に使いながらブース内のプロップを見るというもの。ディズニー社の地下アーカイブから発見された「1952」と書かれたトランクの中に、謎のアイテムが多数発見されたところからスタートする物語。実はこれ、d23にて最初に発表された写真の中身そのもの。これは熱い!

ディズニースタジオパビリオンに、Tomorrowlandが出現。The Optimistはこれのプロモーションでした。
ディズニースタジオパビリオンに、Tomorrowlandが出現。The Optimistはこれのプロモーションでした。 Photo by mtakeshidpostjp

これについてはリアル空間を使う壮大なゲーム「The Optimist」が関連したこともあったのですが、きっちり追えておらず。断片だけ聞きましたがこれがまー本当に凝った仕組み。ちゃんと追っていればウォルトのあのアパートや、リリーベルという特別客車にも乗れたようです。

D23 Expoでの発見

個人的に興味深かった点を。まず一つ目は新たな可能性の発見。

今回、パーク&リゾートは基調講演ではなくパビリオン「Journey into Imagineering」を公開していました。この中ではピーター・エレンショウが描いたディズニーランド初期のアート、そして出資を得るためにウォルトがハーバート・ライマンに描かせたアートの実物が公開されるなど、本当に貴重な体験を得ることができました。

Journey into imagineering.パーク&リゾートのパビリオンです。
Journey into imagineering.パーク&リゾートのパビリオンです。 Photo by mtakeshidpostjp

その中では、中央にグリーティングスペースが用意され、キャプテン・アメリカとのグリーティングが開催されていました。そのエリア自体はリイマジニアリングが予定されているディズニー・マジック号のマーベル関連施設の紹介ではあったのですが、ここではキャプテン・アメリカと会話をしながら楽しそうにポーズをとる大人の姿が。これは衝撃を受けました。

驚いた…。アメリカにおいて、「大人」を対象にしたグリーティングが成立してた。これはすごいことかもしれん。
驚いた…。アメリカにおいて、「大人」を対象にしたグリーティングが成立してた。これはすごいことかもしれん。 Photo by mtakeshidpostjp

というのも、このD23 Expo、グッズマニア(ディズニアナと呼ばれるコレクター)、テーマパークマニア、技術マニア、音楽マニア、コスプレなど、ありとあらゆるディズニーマニア向けを対象としたものですが、いわゆる東京における「キャラヲタ」向けのイベントは皆無です。というのも、このカテゴリーは本国には存在せず、「ディズニーマニア」とは思われていないからです(キャラ、特にミッキーミニーのファンというのはローティーンで卒業するものであり、ティーンからは「子供向け」と認識されているため)。そのため、基本的にキャラクターグリーティングは行われず、セレモニーでいくつか登場したのみでした。

USパークでは基本、キャラクターグリーティングはローティーンと家族のものであり、大人のみの参加はほとんど見られません。が、そこでは嬉々として大人が、むしろ男性がキャップとのグリーティングを楽しんでいるのです。

これを見て、日本(そして香港)は異端なのではなく、むしろ進んでいたのかも?とも思いました。マーベルキャラクターは大人向けで男向けではありますが、この流れがそれぞれのディズニーキャラクターにも展開するとまた面白いことになりますね。東京、オリエンタルランドが持つノウハウがまた一つ貴重なものになるかも。

まだまだ足りない知識

今回、3日間でディズニーという“文化”における知識の足りなさを痛感しました。個人的には、「ノウハウがモノを言うエンターテイメントは失敗」だと思っています。具体的には「必勝法を知らないと楽しめないディズニーテーマパーク」や、「前提となる知識がないと楽しめないショー」はバッドショーであると信じて疑わないのですが、ディズニーの場合は「前提知識がなくても楽しい、しかし、知識があるとさらに楽しい」というところを目指しているはずだとも信じています。

知識があれば、100%のショーが120%にも200%にも楽しめる——これはまさに今回、Mickey and the Magical Mapでまざまざと見せつけられたディズニーの技量(これは別途書きたい)。その点においては、自分もまだまだだなあと。このご時世、ググれば何でも出てきますが、その検索ワードを知っていたりインデックスを持つことこそが「知識」。知らないことはググれませんから。

特に今回それを感じたのは、1日目の目玉だった「Broadway and Beyond」というステージ。これはライオン・キングや美女と野獣、アイーダ、リトルマーメイドなどを舞台で展開するディズニー・シアトリカル部門が、実際の演者を招きステージで歌を再現するというもの。正直、半分くらいは初めて聞いた歌でした。結構劇団四季版を見ているつもりではありましたが、四季が日本に持ってきているステージ自体がごく少数なので仕方がないことではありますが。

シアトリカル部門トップのトーマス・シュマーカー。この人がまたよくしゃべるしゃべる。スタッグスなみ。
シアトリカル部門トップのトーマス・シュマーカー。この人がまたよくしゃべるしゃべる。スタッグスなみ。 Photo by mtakeshidpostjp

シアトリカル部門が映画を舞台化するとき、ほとんどの場合はオリジナルの楽曲制作者が新曲を追加します。美女と野獣やリトルマーメイド、アラジンではアラン・メンケンが、ライオン・キングではレボ・M(の隠れた名曲の復活)が新たに曲を作っているのですが、なかなかこれが渋い。特に今回驚いたのが、ターザンの舞台版における「You’ll be in my heart」のリプライズ版。これが会場で披露され、大変な衝撃を受けました。

映画内ではカーラが赤ちゃんターザンに歌う子守唄として登場しますが、舞台版では大人になったターザンがスーツを着て人間社会に戻る際、ターザンがカーラに歌う歌として再度登場します。これ、皆さんも想像してほしいんですが、まったく同じ歌詞、同じメロディが、ターザンからカーラに、逆転するだけで意味合いがまったく変わるのです。もう泣かないで、大丈夫、いつでも自分はあなたのそばにいる——私、これで号泣ですよ。

Photo
Photo Photo by mtakeshidpostjp

ほかにも、アラジンに向けて作られたアラン・メンケンの新曲(アラジンとジーニーのバディソング)もすばらしかったですし、シャーマン兄弟のテイストにあわせて作られたメリー・ポピンズの新曲も感動しました。まだまだ見ていない世界があるなあ、と再認識させられた次第。やっぱり、一度聞いて知っているのと、全く知らないのではちょっと違いますからね(とはいえ、前回2011年に初めて「Rainbow Connection」をあの場で聞いた衝撃というのもなかなかいい体験でしたけれど)。

余談ですが、劇団四季では美女と野獣、アイーダ、ライオンキング、リトルマーメイドのみが日本公演されているのに加え、ガラ形式で展開する「劇団四季ソング&ダンス」ではそれ以外のディズニーナンバーが取り上げられることが多いです。最新版「感謝の花束」でも第1幕にガイ・ライク・ユー、天使が僕に(ノートルダムの鐘より)などが披露されています。

東京で開催の「D23 Expo Japan」はどうなるか

では、まとめとして。

D23 Expoの知名度は、第1回、第2回においてはさほどではなかったと思います。私も前回(2011年)は舞浜狂さくまさんに誘われるまで行くということをまったく想定していませんでした。しかし、今回は驚いたことに、映画系メディアだけでなく、Cnetや日経も一部レポートがあがるなど、(これでも)露出が増えたことに驚きました。

これは間違いなく、10月に開催される「D23 Expo Japan」のおかげだと思います。結果として、「D23」とか「D23 Expo」の名称がブレることになりましたが、まあいいでしょう(本サイトにおいては「D23」はファンクラブの組織、「D23 Expo」は本家Expo、「D23 Expo Japan」は2013年10月に開催されるイベント、とします)。

今回、2011年開催のときよりもかなり多くの方が日本からこのD23 Expoにやってきているのを確認しました。いったい何人が参加していたのかまったく把握できないほど。かるーく感想ツイートを眺めていましたが、結構な割合で「思っていたのと違う」的な感想をつぶやいていたのが印象的です。

これはおそらく、本国におけるディズニーと、日本におけるディズニーが文化的に異なるものを指しているからにほかなりません。どちらがいい、悪いではなく根本的に違うだけ。生まれたときからディズニーが映画やTV番組、そしてパークとして存在する本国と、最初のディズニーが「東京ディズニーランド」だったという日本とは大きく違うのは当たり前ですね。

そのため、日本のディズニー的な、ライブキャラクターに人格を投影し、文字通りのアイドルとして認識するファン向けのものがD23 Expoにはほぼ存在しなかったことが、認識の食い違いの大きな原因でしょう。ただし上記キャプテン・アメリカでのグリーティングを見て、それは今後変わる可能性も感じました(10年単位の時間が必要でしょうが)。

そして日本で開催の「D23 Expo Japan」。本国Expoに参加された方であれば、D23 Expo Japanのプログラムがいかに本国と異なるのかが分かるかと思います。名称こそ同じですが、D23 Expo Japanは完全に日本のファンにシフトした内容になっています。これについてはすばらしいなあ、と正直に思います。

そのため、この記事やD23 Expo参加者の話を聞いて、D23 Expo Japanを心配する必要は全くないと思います。チケットの販売方法は今後改善が必要ではないかと思っていますが、本家ですら行われなかったトム・スタッグスの講演などがあるD23 Expo Japanは心から楽しみにしております。


そして次回、2015年に開催される予定のD23 Expoでは、一体何が発表されるのか、いまから楽しみです。タイミングとしては、上海ディズニーランドのオープン日が決まるころであり、なによりボブ・アイガー体制から新世代への移行タイミングに重なります。企業として、文化としての「ディズニー」が好きであれば、これ以上ないイベントでした。次回、2015年にも参加できることを祈りつつ…。

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D23 Expoじゃないお話はこちら。

以下、気が向いたら追記します。

インタラクティブゲーム「Adventures Trading Company」のインパクト

こちらについてはオープンが正式に発表となったため、そちらで書きました。

妄想:Tomorrowlandは一体なんなのか

(追記予定)