まるで手品を見ているかのような驚き「Harry Potter and the Forbidden Journey」はなにがすごいのか

今回、フロリダ旅行において10年ぶりくらいにWDWエリアの外にいきました。目的は、2010年にユニバーサルスタジオ・フロリダにオープンした「The Wizarding World of Harry Potter」。特に「Harry Potter and the Forbidden Journey」というアトラクションのためだけに。これが…想像を絶するアトラクションでした。自分が「テーマパーク」という概念を知った時以降、こんなすさまじい体験は初めてだったというくらいの衝撃。

そのハリポタライド、自分なりの解釈を書いてみます。私がこのアトラクションに興味を持ったのは、この動画でした。これはWall-Eのライドアトラクションを作ったらどうなるか、というファンメイドの作品。上記ハリー・ポッターのアトラクション構造を使う、と書いてあったのですが、動画を見てもまったくその構造が分かりませんでした。これは・・・体験する必要がある。

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ということで、そのアトラクションのフルライド動画です。興味のある方だけ見てください。大丈夫。見てもなにが起きているのか、まったく分かりません。

POV Harry Potter The Ride Forbidden Journey Universal Resort Islands Of Adventure

このアトラクションはいわゆる「ダークライド」に分類されます。途中、モーションが追加されたシアター形式の映像ライドに切り替わるのですが、動画を見てもおわかりのようにそのつながりが分かりにくいのです。映像を見ていたと思ったら次の瞬間大型のアニマトロニクスに襲われ、気が付くとまた次の映像へ。その没入感たるや…異常なものがあります。スパイダーマンのライドも相当でしたが、こちらは桁違い。印象としてはスパイダーマンライド+ソアリン+スターツアーズ要素が入ったダークライド。それもかなり激しく動くヤツ。

このアトラクションを最初に体験したときの感想は、目の前で起きていることに現実感が全くなく、なにを見ているのか想像が付かないことの満足感でした。そう、この感覚は間違いなく「手品」なんですね。目の前で実際に起きている現実なんだけれど、まったくその理屈が分からない。「充分に発達した科学技術は、魔法と見分けが付かない」とアーサー・C・クラークは言いましたが、まさにその科学技術が目の前で。それも、魔法をテーマにしたアトラクションで実現するとは!この感覚は、残念ながら過去のディズニーアトラクションでは体感できないものでした。今回滞在2日目でこのアトラクションを体験しましたが、その後のWDW&DLRのアトラクション体験(テストトラックやカーズランド、ソアリンなど)がすべて霞むほどの衝撃だった、とお伝えしておきます(ただし救いはありました)。

このライドは、ドイツのベンダー「KUKA Robotics」によるもの。この会社は工場などで稼働するロボットアームの製造会社で、そのロボットアームの先に4人乗りのライドを付けたというものが基本。実はこのKUKA Robotics、2009年にはEPCOTのイノベンションズにて「Sum of all Thrills」というミニアトラクションをオープンしています。つまり実はディズニーのほうが先にオープンさせていたと…。これは残念だなあ、と。実際にこちらも体験しましたが、構造は同じものの体験は桁違いに低いものでした。残念。

このライドの仕組みを知りたい方は、下記のエントリが大変参考になります。

そして特筆すべきは、このアトラクションを含むエリア「The Wizarding World of Harry Potter」の作り込みです。できればドクター・スースのエリアから入ること(エントランスから右に曲がって進む)をおすすめしますが、最初に入ってくる絵がまさに映画そのもの。一応7部作全部見ていますが、最初のほうの作品だけでも見ておくと感激度合いが違います(多分1作目だけでいいかな)。ホグワーツエクスプレスの機関車に、オリバンダーの杖店など、忠実な作りがすばらしいです。特にオリバンダーの店ではミニショーが行われていたり、トイレに入ると幽霊のマートルが話しかけてくるなど、ハリポタファンにはたまらない作りになっていると思います。何より、子どもたちが買ってもらった杖を手に「エクスペクトパトローナム!」と魔法をかけあってる姿は大変ほほえましく。チョコのカエルとかももちろん売ってました。ほんと、ユニバーサルはいいコンテンツを手に入れたなあ…。ディズニーがスター・ウォーズやマーベル手に入れてなかったらどうなっていたことか。

全体的に、映画ファンにはたまらない作りになっているのですが、裏を返すと「映画ファンじゃないと分かりにくい」のはたしか。ハリー・ポッターを1作品だけでも見ておくといいでしょう。また、唯一のツッコミどころは、映画で表現された域を超えていないことがあるかもしれません。映画を忠実に再現した、というのは映画を超えることもない、という意味です。この世界観を拡張するようなものがあまりない(あっても弱い)のがちょっと心配ではあります。実際、最近追加されたステージでショーをやっていたのですが、これがまったくピンとこなかった。作り込みがすごいだけに、テーマに合わせないととたんにエリアの雰囲気が崩れるというもろさを垣間見ました。

なお、本家のフロリダ版は現在さらなる拡張を行っていること、またこのエリアがハリウッドや日本(大阪)にもやってくる、というのはディズニーにとっては大きな大きな懸念。目玉アトラクションのHarry Potter and the Forbidden Journeyは回転率が非常によく、日本に来てもそんなに長大な待ち時間にはならないのではないかと思っています(と希望している)。大阪には2014年にやってくるハリー・ポッターの世界。新幹線で行ける距離にできるのは本当にうれしいです。

ディズニーマニアからすると、日本から15時間くらいかけてオーランドに行って、4日程度では回りきれないほどのウォルト・ディズニー・ワールド内に滞在し、1日も無駄にできないというのはヒジョーによく分かります。ただ、今年、来年にWDWに行く方で、技術的にアトラクションに興味があるというかたは半日つぶしてでも行く価値があると断言しましょう。ついでにポセイドンズ・ヒューリーも見ておいてね。これまた日本では見られないタイプのアトラクションだから。

ということで写真をいくつか。

想像以上!!
想像以上!! Photo by mtakeshidpostjp

これはすごいわ…
これはすごいわ… Photo by mtakeshidpostjp

ピンも大量。魔法の杖をもった子供達が大喜びしてる。
ピンも大量。魔法の杖をもった子供達が大喜びしてる。 Photo by mtakeshidpostjp

オリバンダーの店。
オリバンダーの店。 Photo by mtakeshidpostjp

このために来た!
このために来た! Photo by mtakeshidpostjp

キューラインが凝ってる。
キューラインが凝ってる。 Photo by mtakeshidpostjp

Book may bite.
Book may bite. Photo by mtakeshidpostjp

トイレの中ではマートルが話しかけてくるの…。ユニバーサルはいいコンテンツ手にいれたなー。アバターでこれを超えるのは相当無理があるで…。
トイレの中ではマートルが話しかけてくるの…。ユニバーサルはいいコンテンツ手にいれたなー。アバターでこれを超えるのは相当無理があるで…。 Photo by mtakeshidpostjp

杖が人を選ぶアレをミニショーで体験できるオリバンダーのお店内部。面白かった。
杖が人を選ぶアレをミニショーで体験できるオリバンダーのお店内部。面白かった。 Photo by mtakeshidpostjp

各寮の得点?
各寮の得点? Photo by mtakeshidpostjp

キューラインの作り込みがすごい。それぞれの絵は油絵風に表面が加工されてる。
キューラインの作り込みがすごい。それぞれの絵は油絵風に表面が加工されてる。 Photo by mtakeshidpostjp

3人がでてきた。このあと身を隠すマントで退場。
3人がでてきた。このあと身を隠すマントで退場。 Photo by mtakeshidpostjp

マグルかウィザードか。
マグルかウィザードか。 Photo by mtakeshidpostjp

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