新ライドシステム登場?米ディズニーが「Floating omnimover ride」特許を取得

ディズニー(2013年以前の記事)

これは・・・興味深い。

LINK:Patent US20130025491 – Floating omnimover ride – Google Patents

 

LINK:Disney Develops New “Floating Omnimover” | WDWMAGIC – Unofficial Walt Disney World discussion forums

こちらタレコミいただきました。USのファンサイトフォーラム、WDWMAGIC.comにて討論されているのですが、米ディズニーが新たに「Floating omnimover ride」の特許を取得したことで盛り上がっています。

特許文書の概略はこちら。

1. Field of the Description

The present invention relates, in general, to amusement park rides, and, more particularly, to a floating omnimover rides configured to provide high capacity rides with floating passenger vehicles or boats moving through the ride at a constant speed (or within a preset, accepted range of boat speeds) along a ride path.

オムニムーバーとは、簡単に言うとホーンテッドマンションなどで利用されているライドシステムで、2〜3名が座れるライドがレールの上を流れるもの。同様のものは海外パークにおいてはリトル・マーメイドなどのライドシステムとして利用されています。今回の特許文書では、これをボート型とした水の上を流れる船で実現し、多くの客をさばくためのライドシステムとして表現されています。これにより、カリブの海賊やイッツ・ア・スモールワールドなど従来のボートライドよりも時間単位のキャパシティを上げられる、としています。

US20130025491A1 20130131 D00000

特許文書に添付されたイラストを見てみましょう。これを見ると、1つのボートは2列(4人程度?)のライドで、それを前後つなげる形でライドが構成されるようです。従来のボートライドを小さくした上で、数珠つなぎになっている、というイメージですね。前後の距離は変わらないということがここで示されています。

また、ライドコース全体をイメージしたイラストを見てみると、帆船らしきものが記されていることと、「Wave Generator」なる表記が気になります。帆船についてはおそらくカリブの海賊をイメージしたとはいえ、これがそのままカリブの海賊(のアップデート版)で利用されるかは何ともいえません。Wave Generatorについては特許文書上で、特定のエリアにおいては水面を波立たせることでボートの動きを少なくとも2軸自由にする、という表現があります。若干ながら、上下、もしくは左右などに自由度があるようです。

で、いったいこれはなんなんだろう?

この特許文書ですが、申請日が「Jul 29, 2011」となっています。時期的には上海ディズニーランド、もしくはアバターランド(ウォルト・ディズニー・ワールドのディズニー・アニマルキングダム内に新設予定)をターゲットとしたものでしょう。上記WDWMagic.comにもリークされたアバターランドの青写真にボートライドらしきものがある、という指摘があります(ただし、描かれているボートの間に間隔が存在している)。

関連すると思われるのは、以下の記事です。

LINK:Sneak Peek: Enchanted Storybook Castle at Shanghai Disneyland « Disney Parks Blog

 

上海ディズニーランドではすでにボートライドとして、中央のアイコンとなるEnchanted Storybook Castle内にアトラクションを作ると明言しています。このアトラクションのイメージは公開されていますが、上記の特許文書内のボートライドとは異なっていることが分かります。

LINK:「The Legend of Captain Jack Sparrow」に見る新世代アトラクションの方向性 | dpost.jp

 

LINK:特許 US8091483 – Amusement park ride with underwater-controlled boats – Google 特許検索

 

さらにもう1つ、関連する記事としてはウォルト・ディズニー・ワールド、ディズニー・ハリウッドスタジオに新設されたミニアトラクション「The Legend of Captain Jack Sparrow」と、関連して話題に上がった「船首を内側に向け旋回する機構を持つボートライドシステム」特許文書です。このニュースを聞いたときには、船首を内側に向けたうえでThe Legend of Captain Jack Sparrowと同様のショーを行うのでは、と考えていましたが、Floating omnimover rideにおけるWave Generatorの記述を見る限り「荒波を表現する」という、海賊アトラクションにとって非常に効果の高い演出が行えることから、この機構がデビューするとしたらやはり上海ディズニーランドにおける、新世代のカリブの海賊なのでは?と想像します。

では船首のむきを変えるのは?というと、これはもしかしたらもう1つの目玉、アバターランド向けなのかもしれません。ただ、アバターに川って出てきてたっけ?とも思いましたが、これこそアバターの続編、続々編の情報が登場した時に明らかになるのかもと思います。要するに、アバター続編の予告に「川」「海」「ボート」のシーンがあれば、ディズニーパークファンは「キターーーー!」と叫べばいいと。結局何にも採用されない可能性も非常に高いのですが、なんにせよ2013年8月のD23 Expo 2013にてなんらかの発表があるのではないかと思いますので、期待したいと思います。

しかしこれは本当に面白い!見る目が多いとこういう面白いネタも見つかって本当に楽しいですね。やっぱり情報共有は大事。タレコミ、大感謝です!

追記:
もう一つの可能性を忘れていました。MyMagic+の存在です。

LINK:MyMagic+/FastPass+正式発表、腕にはめた「Magic Band」で新たな体験を | dpost.jp

 

今回、一つのライドに乗車する人数が減ることで、非接触IDを使ったMagicBandを使った「何か」を取り入れやすいのではないかと思います。たとえば名前を呼ぶとか。