明日より通常更新予定です(2023/03/27)

「海を超える想像力」を読んだ

ディズニー(2013年以前の記事)

 「何をいまさら」と思うかもしれませんね。これにはちょっとしたわけがあります。この本は2003年に発売された、オリエンタルランド社現会長(執筆当時は社長)の加賀見俊夫氏による、オリエンタルランド社の記録であり、東京ディズニーランドがいかにして成功し、東京ディズニーシーがいかに作られてきたのかを語る、数少ないオリエンタルランド関連の良著です。それを8年寝かせていたのは、この本が執筆された当時の状況が完全に上向きだったからです。そのため、客観的に見るには時間をおかねばならない——。そう思ってずっと、本棚の奥に眠らせていました。

 まあ、嘘ですけれど。

 とか言いつつも眠らせていたこと自体に意味はあったなと思います。例えばディズニーストアの営業譲渡までは触れていますが、その後結局再度ディズニー・ジャパンに戻していますし、イクスピアリ関連でもキャンプ・ネポスの失敗は否めない(この本でも触れていますけど、ディズニー社についての言及なしでホント独自事業だったんだなと…)。さらにこの執筆時点では「脱舞浜」がまだ生きていた時で、そのあたりも客観視して読むことができました。東京ディズニーランドの成功で「舞浜という場所がよかったから成功した」を強調していたOLCでしたが、はからずともそれを自分で証明しちゃってたんだなあ、ともんよりすることに。

 なので、もしすでに読んだ方も、このタイミングで——脱舞浜をいったんあきらめ、ZEDすら手放すといういま——もう一度再読することをお勧めします。この本を読むと、東京ディズニーシーがいかに特殊で、いかにオリジナルなパークであるかが分かります。日本人のための、日本人によるパーク。こんなすばらしい場所がこんな近くにあることを誇りに思える、そんな本でした。10周年に感じた気分はこうやって作られてたのか、と。(参考:東京ディズニーシー・コネクション | dpost.jp

 もし買ったけどまだ読んでいないという奇特な方がいましたら、第1章、そしてあとがきだけでも読んでみてください。以前ポッドキャストで「来年は年間パスポート買わない」と豪語しましたけど、やっぱり東京ディズニーシーだけ買おうかな、と思うくらいになりました。世界で一番いいパークだね、東京ディズニーシー。

Ahoy, Everyone!

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