今日のひとこと−−ディズニーテーマパークが「隠す」理由

ということで大御所のエントリ[R30]: Google Mapで見るディズニーリゾートのトリビアよりインスパイアされた内容を。

これを見るとディズニーリゾートは消費者に上空から見られることを拒否している施設だったんだなあと、改めて思う

この理由について、フロリダのアニマル・キングダムで行われたツアーでの発言を引用します。

ガイドの方(うわあ、名前失念した)の自己紹介のあと、早速横道からバックステージへ。そのときガイドさんからいくつかの注意が。「今から私たちはバックステージに入ります。ここから先は写真撮影、ビデオ撮影は禁止です」と。すると参加者の一人が「なぜ?なぜ撮影してはいけないの?それが楽しみだったのに」と一言。お、おもしろい展開だ。

するとガイドさんは「ディズニーのテーマパークはゲストの方の目の届くところは全てショーなんです。我々はそこを『オンステージ』と呼んでます。オンステージでは、全てのものに魔法がかかってなくてはならない。その維持にとても注力しているんです。だけど、これから私たちが進むバックステージには魔法がかかっていない。だから、そんなところを撮影してほしくないんです」と。皆がなるほど・・・と思ったいいタイミングで「・・・と言えと言われてます」とガイドさん。一気に和む雰囲気。さすが元先生。(オンステージの裏側にある『努力』より)

さすがに上空から撮影されることまで拒否することはできないんだけど、じゃあそのためにバックステージも「魔法をかける」かというとそうではなく、そんなことをするくらいならオンステージの魅力を高めるほうに力を注ぎますよ、というお話。つまり拒否しているのは厳密に言うと、「オンステージからバックステージが見えること」が正しいのかな。上空はオンステージじゃなくて、パーク外だから。

が、この法則に反するパークがあります。それはフロリダのディズニー・MGMスタジオ(たぶんパリのも)。2004年に参加したツアーで聞いたのですが、このパークは映画の撮影自体をテーマとしているため、映画とそのセット、つまりバックステージの一部もオンステージと考えているそうです。そのため、アトラクションで並んでいると気がついたらバックステージ側にいることもしばしば。境界線をあえてあいまいにしているところが多々あります。トラムが通ってるところはバックステージ側ですしね。

もちろん、それでも本当に本当のバックステージには入ることも見ることもできません。以前もちょっと書いたんですがオンステージ側からみるとおどろおどろしいハリウッド・タワー・ホテル(タワー・オブ・テラーね)も、バックステージに一歩足を踏み入れると何も装飾がなくてのっぺりとした印象なのがまた面白い。

よく都市伝説扱いされる「ディズニーランドにはトラックが通れるほどの地下道がある」というお話は半分真実で、トラックは通れないけれど小さな車なら対向できるほどのユーティリドー(ユーティリティ+コリドーの造語)がマジックキングダムやディズニーランド、東京ディズニーランド等に存在します。これは要するにオンステージを壊すような搬入作業を見せないようにするための仕組みです。あと、例えばトゥモローランドのキャストが社員食堂で食事をするときに、アドベンチャーランドを素のまま通ってしまうとショーが壊れるため、裏から回るとか地下道通るとかで利用する(実際にそうしているかどうかはわからないけど)。これは当時の取締役の方が言ってた言葉なんですが、普通そんな遠回りなんてしたくないから突っ切っちゃうだろうけど、そこは「テーマが大事なんだよ」ということをパーク全体が体現しているから、文句も言わず遠回りしてくれる。テーマというのはそういうところに通じてくるんですよ、とおっしゃってました。それを維持するためにも、パーク内のオンステージから外界や外界に通じるものは見えちゃいけないんです。

って言えって言われてます。