雑記帳 – ディズニーランドという聖地
これはディズニーランドが「大好きな」人が読むべき本じゃない。これはディズニーランドの文化的側面を冷静に分析するための判断材料なのだから。
この1行から始まると言う時点でかなり期待しましたが、非常に良い内容だと思います。特に「ディズニーランドが好きになれない」という方のレビューである点がポイントで、ある意味イッちゃってる視点ではない、というのが貴重です。
ディズニーランドでいつも感じるのは、全体の世界観が「薄っぺらい」という印象。
私個人のディズニーランド感でいうと、世界観が薄いという点が気になる前に、偽物の傑作を作り出そうとしている姿に対して興味がわく、というのが感想。ホンモノではないので世界観が薄いのは許容しているという感じですかね。引用でも触れられている、ウォルト・ディズニー自身が提唱した「EPCOT」(フロリダに実在するテーマパークではない方)自体には私も郷愁しか感じないですね。実際、実現してはいないし、ディズニー社(ウォルト・ディズニーではなく)が実際に作り出した街、と言う意味ですとフロリダのセレブレーションタウン(以前ブロゴスフィアでも一瞬話題になりました)みたいに、実に現実的な街しか作れませんでしたし。
ともあれ、私自身もこの世界に入り込んだときに最初に読んだ本だったような気がします。少し古い本ではありますが、ディズニー社自体が若干変化していることを加味しても今なお「必読」の書だと思っています。ディズニーランドをはじめとするディズニー・テーマパークだけのファンの方は不要かもしれませんが、それ以外のファンであれば是非読んでください。(参考:Amazonで買う→ ディズニーランドという聖地 (岩波新書)(能登路 雅子)/[定期刊行物No.003]1冊読むなら。 by dpost.jp/[定期刊行物No.004]2冊目読むなら。 by dpost.jp)