ピクサー抜きで続編作る話

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BloglinesというRSSアグリゲータを使って、さらにbulkfeeds経由で「ディズニー」というキーワードを含むblogを横断的に見ている(といってもbulkfeedsはタイトルと頭1行でおもしろいと思ったものだけ。それ考えると要約を入力できないココログベーシックは痛い)。そうするとディズニーのニュースでどれが取り上げられているのか、興味を引きやすいのはどれかってのがよくわかっておもしろい。最近だとファンダフル・ディズニーとか。んでいまのトレンドはトイ・ストーリーをピクサー抜きで続編展開しようとしているディズニーのニュース。元ネタはおそらくeiga.comのこの記事なんですが、実はこの話ってピクサーがディズニーと契約更改しなかったときのディズニーのプレスリリースで既出(The Walt Disney Company – Corporate Press Releases – January 29, 2004)。改めて出てきたってことはアイズナー氏がなんか触れたのかなあ。

でね、Bloglinesとかbulkfeedsで出てきた意見の総意としては「せっかくの名作をディズニーが台無しにするなんて」というもの。ディズニー、「トイ・ストーリー」続編をピクサー抜きで製作へ。 Narinari.comさんでも、

ピクサー以外のプロダクションが「トイ・ストーリー」の世界観を上手く表現できなかった場合のことを考えると、あまり良い計画とは思えないなりねぇ。

と。で、実は、ディズニーってこれが初めてではないんですよ、そういうことするの。

コアなディズニーファンはすでに知ってると思うんで今回のエントリは飛ばしていいんですが、ディズニーはこっそりと続編ビジネスを展開しています。先日発売された「アラジン」も、ふつうの人は「なんだよその三部作って!」と思ったはずです。そしてその残りの2作品なんですが、非常に多くのファンを生み出したアラジンの世界観を実にチープに表現、おそらく限定という言葉につられて思わずボックスを買ってしまったファンは今頃涙で枕をぬらしていることでしょう。それ以外にもシンデレラリトル・マーメイドライオン・キングターザン・・・そのほか多数の続編ビデオが日本でも発売され、ファンを落胆させています。

で、これがなぜ行われているかというと、日本ではまだぱっとしないディズニーチャンネルの存在が大きいかと。結局、彼らはコンテンツを作り続けなければならないわけで、テレビオリジナルを作ると言うことは非常にリスクが高い。それなので映画でヒットしたキャラクターと世界観をそのままTVシリーズ化するほうが経営判断としてはいいわけで。また、ほとんどの場合こういうTVシリーズ(アニメに限らず)は、最初に「パイロット版」と呼ばれる長尺の回をつくり、その反応を元にTVシリーズを作っています。で、アメリカにおけるこのパイロット版が、日本でも出ているビデオやDVDの「続編」になる、と。実際、リロ&スティッチやリトル・マーメイドなど、TVシリーズ展開を行っているものはビデオ続編が第1話的な扱いになってます。

つまり、先にディズニーが発表している「トイ・ストーリー」のさらなる続編は、上記のような扱いになるはずで、すでに2DアニメーションでTV展開している「スペース・レンジャー バズ・ライトイヤー」(TBSで深夜放送中、DVDはこれ)のようなものの布石になる「程度」の作品になるかと。

ようするに、ディズニーが名作長編の続編を作ること(そしてそれがコケること)はすでに織り込み済みなので、あんまり騒いでも意味がないってお話です。私の場合、クラシックの代表的作品「シンデレラ」の続編で、保守的なお城の中を(庶民的な感覚で)イメージチェンジしよう!みたいなお話がはいっていて実に萎えた記憶が。自らが作り上げたプリンセスの荘厳なイメージ(訳:お約束的展開を忠実に守ること)を自ら崩すなよと・・・。そういうのはドリームワークスがパロディでやるから笑えるんであって。ただ、いくつかの続編はしっかりと世界観を引き継いでいるもの、またパラレルワールド的展開で佳作となっているものもあります。リロ&スティッチシリーズ、ピーターパン2ティガー・ムービーPiglets BIG Movieなどはいいと思いますよ。